■ 2023-12-12
■ 二条のきさきの春の初めの御うた、の「雪の内に春はきにけり・・・」は
■ ふるとしに春たちにける日によめる、在原元方の「年の内に春はきにけり・・・」を意識して詠まれていて、どちらも当時よく知られていたので、古今和歌集・巻第一・春歌上に採られている。
■ 在原の元方の歌が、古今和歌集の全体としても1番目の歌で二条の后の歌は4番目にある。
■ しかも、構成として、2番、3番の歌も、言葉から配置上よく考えられているのが分かる。
- 年の内に春はきにけり 在原元方
- 春立けふの風やとくらん 紀貫之
- 雪はふりつつ 題しらず、よみ人しらず
- 雪のうちに春はきにけり ウグイスのこほれる泪いまやとくらん 二条后
- ・・・
■ 5番、6番とつづく歌もまた考えられて配置されている。
■ 日本で初めての勅撰和歌集ゆえの選者たちの気合の入れ方がうかがえるのだ。
■ 平安時代は現代より多少温度が高かったようだが、現実の天候がどのようだったか知らない。
■ まだ、暖かいというほどでもなかったろう。
■ ・・・・
■ 雪の内に春はきにけり、という表現は、逆にいえば、
■ 立春に雪が降っていた、ということだ。
- いにしえの あそびごころや はるたつひ うぐいすなくも ゆきはふりけり 遊水
■ こういうことだろう。
■ ところで、在原業平の「ちはやふる神世もきかず、・・・」は古今和歌集・巻第五 秋歌下・294にあるが、佐伯梅友の脚注には
- 珍しい事のあった神代でも聞いた事がない
■ としているが、一体何をさしているのか。
■ 珍しい事、って何。
■ 神代とは神話の世界だ。
■ 古事記には人代と神代がある。珍しい出来事として何があったというのか。
■ 古事記を読み、神話の世界を知るといい。
■ 神話と、だいたい、現実の世界の紅葉の話とは無関係だろう。
■ 「神世もきかず」という言葉の「も」とは何か、
■ 神代から今の世まで、千年もの長きにわたって聞いた事がない程のという感じだ。
■ もちろん誇張した表現である。
■ 在原業平がそう思っただけのことだ。
■ 794年、奈良をなくして平安京 or 鳴くよウグイス平安京
■ 1192年、いい国つくろう鎌倉幕府
■ 平安時代の業平から見れば、千年の昔が神代だった。
■ 西暦、2023年の今から考えれば、およそ千年前は業平の生きた時代だった。
■ ・・・
千早古 神代千早古 平安
■ 今の世からみれば、
------------------------------------------------------------------------
千早古 京の都の 春たつ日 氷も解けて 鶯の声 遊水
0 件のコメント:
コメントを投稿