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2025年1月19日日曜日

玉、の話



■ 2025-01-19
■ ささいなことだが、
■ 安東次男がこんなことを書いている。
  • 野の露よりもむしろ水晶の玉に執着があって生まれたような歌だが、・・・
■ ホンマかいな。
■ 安東は、万葉集はあまり読んだことがないのかもしれない。
■ 万葉集に、玉、の歌はたくさんあり、玉、といえば「真珠」のことだとすぐ分かる。
■ 真珠に穴をあけて紐というか糸と言うか「緒」をつけて身につけることも多かった。
■ そして、当時、その糸が切れやすいもだった。
■ なので、玉の緒が、短い命のたとえにも用いられるようにもなった。
■ 女性だと首飾りの糸が切れて「玉ぞ散りける」状況を経験した人もいるかと思う。
■ まあ、いい。
■ 推理は論理なので、・・・
■ ちょっとしたことが推理の素になるのだ。

2024年12月28日土曜日

玉の緒

■ 2024-12-27
■ 塚本邦雄・新撰・小倉百人一首に、和泉式部の歌があった。
■ 百人一首・式子内親王の歌と並べ置いてみよう。
  1. 逢ふことを息の緒にする身にしあれば絶ゆるもいかが悲しと思はぬ  和泉式部
  2. ・・・
  3. 絶え果てば絶え果てぬべし玉の緒に君ならむとは思ひかけきや  和泉式部
  4. たまの緒よ絶えねば絶えねながらへば忍ぶることのよわりもぞする  式子内親王
■ 状況は違うけれど、式子内親王は和泉式部の歌を知っていたと思われる。
■ 和泉式部に言い寄ったのは誰か。
■ その男の歌に、・・・
絶え果てぬ
玉の緒
■ こんな言葉があったと思われる。 

2024年10月2日水曜日

粋な噂ではなく、そ知らぬふりするできた奴


■ 2024-10-02
■ 昨日は百人一首関連を書こうと思っていたが、横道にそれた。
■ ちょっと書いておこう。

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■ ↑、この人が書いていたコトについてだけれど、・・・
  1. 実作者、歌、俳句、など
  2. 評論家
  3. 研究者
■ 彼女は、短歌を詠むかどうか知らないが、研究者だ。
■ 私の、作る側からみると、何か違和感を感じることもある。
  • 式子内親王が「男装」した歌
「忍恋」という歌題は、
恋の初期段階に、
男性が恋する女性に思慕の情を明かさないことであって
「玉の緒・・・」は男歌(男性が詠歌主題の唄)の題詠であることが論証された。

■ などとある。
■ 田淵は、その論証という根拠に立って解釈している。
■ へええ、・・・
■ 歌というものはそんなものなんですか。
■ で、思い出した都都逸がある。
  • 交わすまなざし他人の証拠 そ知らぬふりするできた奴  春日遅々波
■ これがごく普通の「忍」ということのように思う。
■ 2人の関係を知られないように、噂の種にならないように、ということではないかと思う。
■ さて、・・・
  • 玉の緒よ絶えなば絶えね長らへば忍ぶることの弱りもぞする  式子内親王
私の命よ、絶えるなら絶えてしまえ。
長らえると、
私の恋をあの人に秘めておく心が弱って、
抑えきれず思いが外に現れてしまうかもしれないから。

■ こういうことでいいのですかね。
■ なんか普通ではない。
■ 万葉集にはいくつか玉の歌がある。
■ 元々、玉は真珠であり、大伴家持の歌にもあるように腕輪にすることもあった。
■ その真珠に通した紐が切れてしまうように、ばらばらになるコトを想像するとよい。
■ 玉は、心、そして、その人をさし、お互いの存在を示している。
■ ということで、いずれ関係を隠しておけなくなるだろうから、
■ 人の噂になるまえに。
■ 逢いたくても、別れてしまいましょう。
■ ちょうど玉の緒が切れて、離れ離れになるように、ということのように思う。
  • しのぶれど色に出けりわが恋はものや思ふと人の問ふまで  平兼盛
■ これは、男歌、としてよいだろうけれど、こうした歌とは別のように思う。
■ ・・・
■ 全然関係ないけど、
■ 昨日の頁の下にリンクした映画は全体的にどんなモノか後で見てみよう。