小説と歴史書、聖徳太子

■ 2023-08-16
■ 今昔物語・巻第十一 本朝不付仏法・聖徳太子、此朝にして始めて仏法を弘めたる話 第一
■ これ、結構面白い。

・・・、夢に、金色なる僧の来て云う、「我は世を救誓あり。其の御腹に宿むと思う」と。・・・、と云て、踊口の中に入る、とみて夢覚ぬ。其後、・・・・懐妊しぬ。

■  こうして聖徳太子が生まれることになった。
  • 嘘だぁ、そんなの
■ と、小学校高学年にもなれば分かる。
■ そうした、ウソの部分を除いてみればホントの部分が浮かび上がるというコトだろう。
■ そして、書かれていない背景とか、なぜ書かれたかということがオモシロイのだ。
■ 話に登場する人物は、・・・

用明天皇
穴穂部間人皇女
敏達天皇・用明天皇の兄
百済国の僧
日羅
大臣・蘇我馬子・宿禰
大連物部弓削の守屋
中臣勝海
軍の政人・秦川勝
崇峻天皇・太子の叔父
百済国・阿佐
推古天皇・太子の姑
小野妹子
慧思禅師
高麗・恵慈法師
百済・道欣
妻・菩岐岐美郎女・加多夫の娘
飢人
厩戸の皇子
八耳の皇子
聖徳太子

■ 例えば、崇峻天皇は蘇我馬子の部下の渡来人・東漢直駒により暗殺された、など、個々の人について調べると当時の状況が浮かび上がってくる。
■ ついでながら、殺された天皇はもう一人いる。古事記など見ると面白い。
■ 遣隋使・小野妹子では「隋書」にある・・・
  • 日出處天子致書日沒處天子無恙云云
■ などはよく知られていることだろう。

日出国は日本で
日没する処はチャイナー

■ であることは言うまでもない。
■ まぁ、そういう気概を持っていたということだ。
  • ■ 2023-08-18
■ この文章の前後も合わせてみると
大業三年
其王多利思北孤遣使朝貢使者曰
聞海西菩薩天子重與佛法
故遣朝拜兼沙門數十人來學佛法
其國書曰
日出處天子致書日没處天子無恙云云
帝覽之不恱謂鴻臚卿曰蠻夷書有無禮者勿復以聞
■ こんな感じだが、この辺は、まあいい。
■ この頃の時代ということだ。
■ 面白そうなのは、
  • 大臣・蘇我馬子・宿禰
  • 軍の政人・秦川勝
■ この二人だ。
■ 今昔物語の話と日本書紀の記述、・・・
■ これはいわば、小説と歴史書ということで、書かれた時代から見ると
  1. 日本書紀
  2. 今昔物語
■ この順であろう。
■ 今昔物語は今でいえば小説といえるが、宗教関係者が書いたようで、説話、という分類になる。
■ 聖徳太子はよく知られており、この今昔物語と同類のモノがあったとも考えられる。
■ 歴史書といえ、日本書紀は人が書いたものであるから小説的部分は無いということではない。
■ 要するに、聖徳太子は飛鳥時代の人で、日本書紀が書かれたのは奈良時代なので、参考にしたものがあったと考えられる。
  1. XXX
  2. 日本書紀
  3. 今昔物語
■ このあたりについても、まあ、そんなものかな、ということで、・・・
■ 話は変わるが、
■ イエス・キリストは馬小屋で生まれ、東方から3人の僧が来た、という。
■ しかも、マリアの処女懐妊ということだった。
■ 当時の認識としては、大雑把にそんなことで、・・・
■ 聖徳太子とイエス・キリストとは同一視された考えで記述されている。
■ イエスが蘇る、復活に関しても同様だ。
■ 今昔物語の聖徳太子の項は文庫本で約12頁なのですぐ読める。
■ 何回でも読める。
■ 何回でも読んでみるといい。
■ キリスト教関係者が渡来している。
■ それらが、・・・

蘇我

■ だ。
■ 日本書紀の今昔物語・聖徳太子の前後を見ると、・・・
■ 蘇我入鹿が天智天皇や中臣鎌足に暗殺されるまでに、聖徳太子一族は滅びた。
■ 滅ぼされたとみることもできる。
  • 田中英道「ネストリウス派蘇我氏の聖徳太子殺害を読み解く」
■ こんな動画を見た。
■ ネストリウス派はマリアの神聖化は認めていない。
■ 今昔物語では、処女懐妊的記述なので、蘇我氏はネストリウスはではないような感じだ。
■ どうだろう。
  • ■ 2023-08-20
■ 聖徳太子は斑鳩・奈良・近畿地方にいた。
■ 行動範囲はどの程度だったのか。
■ ユダヤ人土偶・柴山遺跡・千葉県・関東地方
■ どの程度あり、どの程度の分布だろうか、・・・
■ ユダヤ人の行動範囲は?
■ ユダヤ教では処女懐妊はない。
■ まあ、ほとんど何も知らないのだから、メモ程度だ。
■ ・・・
■ 宗教は、自分の言葉を持たないものが、他人の言葉に縋るところに存在する。
■ 

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