2023年11月28日火曜日

金葉和歌集、部立で「恋」はあっても「愛」はないのか


金葉和歌集 源俊頼
白露も 夢もこの世も まぼろしも たとへていはば ひさしかりけり : 名歌鑑賞のブログ (blog.jp)

■ 2023-11-28
■ 金葉和歌集巻第八 恋部下の最初の歌は良暹法師の歌だったので、ちょっと見た。
■ あまり面白くはない。
■ 解説頁の初めに、・・・
・・・
巻末に近い題読人不知の和歌以下は、日常的・俳諧的な作風で、本集が目指す特色が顕著。 

■ なるほど。
■ で、そのあたりを見た。

「題読人不知」歌群はユニークな技巧の作が続く。俊頼の創作か。

■ そして、 恋部下の最後の歌は

  恋歌人々よみけるに、よめる。
あさましやこは何事のさまぞとよ恋ひせよとても生まれざりけり  俊頼

■ 丸谷才一・新々百人一首では、俊成の一首としてこの歌を取り上げている。

勅撰和歌集の選者が一番苦労するのは、恋歌の部のおしまいをどうするかだらう。
・・・
また「後拾遺集」もなかなかうまく行っていて、
つゆばかり逢ひそめたる男のもとにつかわしける
しら露も夢もこの世のまぼろしもたとへていはば久かりけり  和泉式部
   脚注に(現代語訳) 
という絶唱で、嫋々と恋のはかなさを嘆きながら、恋愛一般を総括している。選者・通俊の才気の冴えと言わなければなるまい。「金葉集」も負けていない。
・・・
自分が生まれたのは恋せよと命ぜられて生まれたわけではなかったのに、それなのにこんなふうに恋をしている、このざまは何だ。
・・・ 
■ と書いている。
■ まあ、それはそれで、いいのだろうけれど。
■ 恋の歌より愛の歌、があった方がいいのではないかと思う。
■ 当時は「愛」という言葉がなかったのか、・・・


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