2024年12月28日土曜日

玉の緒

■ 2024-12-27
■ 塚本邦雄・新撰・小倉百人一首に、和泉式部の歌があった。
■ 百人一首・式子内親王の歌と並べ置いてみよう。
  1. 逢ふことを息の緒にする身にしあれば絶ゆるもいかが悲しと思はぬ  和泉式部
  2. ・・・
  3. 絶え果てば絶え果てぬべし玉の緒に君ならむとは思ひかけきや  和泉式部
  4. たまの緒よ絶えねば絶えねながらへば忍ぶることのよわりもぞする  式子内親王
■ 状況は違うけれど、式子内親王は和泉式部の歌を知っていたと思われる。
■ 和泉式部に言い寄ったのは誰か。
■ その男の歌に、・・・
絶え果てぬ
玉の緒
■ こんな言葉があったと思われる。 

2024年12月26日木曜日

いきてかえらぬ ひとぞかなしき


■ 2024-12-25
■ 今回は日本の団体が受賞したようだ。
■ しかし、賞が存在することで、平和になったのか、あるいは、なるのかという疑問がある。
■ 例えば、若い人たちが、広島・長崎の資料を見る機会を増やすことをした方がよいように思う。

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2024年12月25日水曜日

いつの世も人の気持ちは変わらない春夏秋冬・日本列島

■ 2024-12-25
■ こんな歌を作っていた。


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へいぼんに すぎさるひびの はやいこと きょうもきのうと かわることなく // 遊水


■ そして、先日




■ こんな頁を書いたけど、

いつの世も人の気持ちは変わらない春夏秋冬・日本列島


2024年12月23日月曜日

昨日今日 眺めて暮らす あすか川 流れてはやき 月日なりけり  遊水


■ 2024-12-23
■ 塚本邦雄・新選・小倉百人一首に次の歌があった。
  • 昨日といひ今日と暮らして飛鳥川流れて早き月日なりけり  春道列樹
■ んっ、この人誰、と思ったが、
■ 32番 やまがはに風のかけたるしがらみは・・・、の人。
■ はるみちのつらき、か、まあいい。
■ 何度か読もうとしたが、どうも気に入らない。
■ 川は長いが、どのあたりのことを詠んだのか。
■ 流れは速いのかどうか、・・・
■ 速い流れではなさそうだ。
■ 私だったら、こう作る。
  • 昨日今日 眺めて暮らす あすか川 流れてはやき 月日なりけり  遊水

2024年12月15日日曜日

オシドリ、と、百人一首・99番の歌。


■ 2024-12-15
■ 野鳥撮影をしていると和歌の世界など古典への興味が深まる。
■ そのひとつはオシドリだ。
■ オシドリは何度も撮っている。
■ ちょっと振り返ってみた。



春の風 オシドリ   夏の光 オシドリ
秋の色 オシドリ   冬の音 オシドリ




2024年11月20日水曜日

月は澄んだ清らかな女性の象徴だろう

アンソロジー(anthology)とは、一般的には、複数の作家が特定の題目(テーマ)で手掛けた作品をまとめた「選集」のこと。

■ 2024-11-20

おぼつかなそれかあらぬか明暗のそらおぼれする朝顔の花     紫式部 塚本邦雄選
めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に雲隠れにし夜半の月かな  紫式部 藤原定家選
年暮れてわがよふけゆく風の音に心のうちのすさまじきかな    紫式部 橋本遊水選

■ 百人一首としては、定家の選んだ歌が、やはりいいかと、今は思う。
■ 紫式部の歌を、定家自身の作だと仮定すると。
■ その心はどうなるのだろうか。
  1. 誰と誰がめぐり逢ったのか
  2. 月とは何を象徴するのか
  3. ・・・
■ まず月は、澄んだ清らかな女性の象徴だろう。
■ 出会ったのは、定家と式子内親王
■ このように考えたとき、定家は、ごく自然にこの歌を選んだとしても違和感はない。
  • 詞書「早くよりわらは友だちに侍りける人の年ごろ経て行きあひたるがほのかにて七月十日ごろ月にきほひて帰り侍りければ」新古今和歌集・巻第16・雑上
■ こんな詞書があるのを知ってしまうと、定家が選んだ、その心を想像しにくくなる。
■ 百人一首を短編物語としてみれば、いろいろ想像することもできるだろう。
■ なぜ、定家は百人一首を選んだのか。
■ 定家の視点がある。


  

2024年11月19日火曜日

身にしむ色の秋風、をもう一度、と、蛍の歌



■ 2024-11-19
■ 塚本邦雄は新小倉百人一首の和泉式部の歌として
  • 56 秋吹くはいかなる色の風なれば身にしむばかりあはれなるらむ    和泉式部
■ この歌を上げている。
■ 「身にしむ」については以前書いた。
■ この際、これらをまとめ比較してみよう。

秋吹くはいかなる色の風なれば身にしむばかりあはれなるらむ  和泉式部
しろたへの袖の別れに露落ちて身にしむ色の秋風ぞ吹く  藤原定家
若き日は見えざりしこの風のいろ身にしむ色の風の秋なる  小島かおり
母逝きて はや幾年か 忘れども 身にしむ色の 秋風ぞ吹く  橋本遊水

■ 色は「ような」という意味。

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「いろ」は色彩の色でなく、辞書には/顔色、ようす/種類、しな/情趣、味わい/やさしさ、情け/……とあり、「風情」といつたところか。今風に言えば「カンジ」である。従って、・・・


■ さて、塚本邦雄は藤原定家の小倉百人一首を凡作だと貶すがどうだろう。
■ まあいいか、そのうち私も何か選んでみよう。
■ その一つとして

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黒髪のみだれもしらずうち臥ふせば まづかきやりし人ぞ恋しき  和泉式部


■ こんな歌を選んでいた。
■ この歌の方が塚本邦雄選よりいいと思うが、定家・小倉百人の歌は、当時の人間関係なども考えられていることを思えばそのままでもいいのかもしれない。
■ 書き並べてみよう。

あらざらむこの世の外の思ひ出に今一度の逢ふこともがな    和泉式部 藤原定家選
秋吹くはいかなる色の風なれば身にしむばかりあはれなるらむ  和泉式部 塚本邦雄選
黒髪のみだれもしらずうち臥ふせばまづかきやりし人ぞ恋しき  和泉式部 橋本遊水選

■ ・・・・

○   ○   ○

■ ついでに・・・
■ この動画で「その中から2句紹介します」と言っているが「2首」といってほしいものだ。
■ 重箱の隅ではあるけれど、・・・
■ しかし、まあ、こういう解説があるのも悪くない。
  • もの思へば沢の蛍も我が身よりあくがれいづる魂かとぞ見る   和泉式部
■ この歌も上げている。
■ そして、紫式部の評についてもふれていた。
■ 紫式部・源氏物語・玉鬘の蛍の歌は、・・・
  • 声はせで身をのみ焦がす蛍こそいふよりまさる思ひなるらめ
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■ 蛇足ながら、比較してみると面白い。