■ 紫式部の歌として、次の3首を上げてみる。
おぼつかなそれかあらぬか明暗のそらおぼれする朝顔の花 紫式部 塚本邦雄選めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に雲隠れにし夜半の月かな 紫式部 藤原定家選年暮れてわがよふけゆく風の音に心のうちのすさまじきかな 紫式部 橋本遊水選
■ 百人一首としては、定家の選んだ歌が、やはりいいかと、今は思う。
■ 紫式部の歌を、定家自身の作だと仮定すると。
■ その心はどうなるのだろうか。
- 誰と誰がめぐり逢ったのか
- 月とは何を象徴するのか
- ・・・
■ まず月は、澄んだ清らかな女性の象徴だろう。
■ 出会ったのは、定家と式子内親王
■ このように考えたとき、定家は、ごく自然にこの歌を選んだとしても違和感はない。
- 詞書「早くよりわらは友だちに侍りける人の年ごろ経て行きあひたるがほのかにて七月十日ごろ月にきほひて帰り侍りければ」新古今和歌集・巻第16・雑上
■ こんな詞書があるのを知ってしまうと、定家が選んだ、その心を想像しにくくなる。
■ 百人一首を短編物語としてみれば、いろいろ想像することもできるだろう。
■ なぜ、定家は百人一首を選んだのか。
■ 定家の視点がある。
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