2025年3月16日日曜日

伊勢物語、と、百人一首、と、落語 2025-03-21

■ 2025-03-18
■ 同じ落語について、ここにも書いていた。▶ うかはげ、って何ですか
■ 2025-03-17 訂正
■ 2025-03-16
■ 伊勢物語・定家本なるものがあるようだ。
■ 伊勢物語、と、百人一首に共通する歌がある。
  1. 陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに  河原左大臣
  2. ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれないに水くくるとは     在原業平朝臣
■ 定家は、伊勢物語の業平の歌をそのまま取り入れた。
■ 現地を見ないで解釈する人もいる。
■ また「からくれない」って何ですか、とまじめな顔で訊かれたこともあった。

絞り染め 括った所は 白くなる それでいいのか おい竜田川
表面が 赤でも白でも だいじょうぶ 下を流れる おれ竜田川 

■ ・・・
  • ちはやぶるかみよもきかずたつたがわからくれないにみずくくるとは
■ 文字でなく、ことばとして歌を聞くと、すぐに理解できないこともある。
■ 明治時代、夏目漱石は、ごく普通に、その意味を理解して、千早古と、自らの俳句にも用いているが、いつからか混乱して落語にもなった。
■ 百人一首の絵札に「ちはや振る」と書かれているのもあり、これが今でも混乱のもとのひとつになっている。

たつたがわ、を漢字で書くと川という文字があるだろう。
だからと言って、river のことではない。
関取が昔いたんだ。
gawa
kawa
分かるかな
この辺が日本語的なのだ
その関取がな
ちはや、という花魁を見初めたんだが、関取なんて嫌だと拒否された
ならば、妹の、かみよ、でもいい、と交渉したんだがな
おねさまがいやなものは、わちきもいやでありんす、と
ちはや、にふられ
かみよ、もいうことをきかない
かみよも、きかず、だ
へええっ、なるほど
それで、すっかり、世の中が嫌になってな、女断ちをして精進しても、こんなことなら相撲取りなんかもうやめだと故郷に帰ったんだ
父親の豆腐屋を引き継ぎ、暮らしていたところ
店先に女乞食が来て、なにも食べてないので、せめて、おからでもください、という。
どこかで見た顔だが、じっとみると、ちはや、だ
お、お前は千早だな
俺を振った、千早じゃないか
お前なんかに
おからだって、くれてやるものか
・・・
からくれないに
というわけだ、分かるかな
え、なに、そういうことですかい
と、話はつづき、拒否された、ちはや、は、とうとう店先の井戸に身を投げてしまう
どぼーん、とな
へええ、そういうことだったんですか、
そういうことだ、わかるかな
井戸の水に身を投げた、つまり
みずくぐるとは、だな
漢字で書くと、水潜る、だ。
kukuru
kuguru
と、ここまで話が進み、いい加減だなあ、と思うのは早計、
「括り染め」ではないぞ、と、落語家が考えた、というところまで読み取らないといけないのだぞ、わかるかな
だいたい、わかったんですがね、最後の、とは、とはなんですかい
なに、それぐらいまけとけ
いやいや、そうはいきません、みそひともじの、ふたもじですから、まけられません
なに、なら、おしえてやろう
とは、とはだなあ、・・・
なんですか、とは、とは
それぐらい知らなくてどうする
とは、とは、千早の本名だ。

■ 美しい着物を着た娘達が、早くも千年の昔になった古い和歌の札なんぞで遊んでいる。
■ 僧正遍照が今いたら、そのさまに見とれちゃて、・・・
  • 千早古 昔を今に 歌留多とり 乙女の姿しばしとどめん

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