2025年8月7日木曜日

漢詩関連の頁を拾ってみた。

【アラビアン富豪】の挙がらない肩を治せ❗️整体で世界を驚かせろ!

■ 2025-08-07
■ 漢詩関連の頁を拾ってみた。
■ 後で整理しよう。

漢詩遊び、王維

■ ・・・
  •   送別  王維
  • 下馬飲君酒
  • 問君何所之
  • 君言不得意
  • 帰臥南山陲
  • 但去莫復問
  • 白雲無尽時
■ ・・・
  • わかれのさけだ さあのもう
  • これからきみは どうするね
  • おもうようには いかなんだ
  • やまのふもとで くらすんだ
  • そうかいそれも いいだろう
  • なんせしぜんが いっぱいだ
■ 白雲無尽時  つきないしろい くもがある
■ 直訳的には、こんな感じかもしれない。

久し振り 漢詩に遊ぶ 秋の夜

■ ・・・
  •   秋思 張籍

  • 洛陽城裏見秋風
  • 欲作家書意万重
  • 復恐匆匆説不尽
  • 臨行人発又開封

  • ふるさとはなれ あきとなる
  • てがみをひとに たくそうと
  • あれやこれやと かいたけど
  • てわたすまえに よみかえす


  • ふるさとはなれ あきとなる
  • いまはメールで すましても
  • むかしはてがみ かいたもの
  • ふうをするまえ よみかえす

■ 秋でもないし、スマホも持たずメールもしないけれど、・・・
■ 学生時代、親と離れて生活した。
■ 仕送りがあり、返事は書いた。

■ ・・・
  • 鳥見に行かず うちにいて
  • 暑い盛りに 詩を読んだ
  • それからちょっと 考えて
  • これでどうかと 書きつけた
■ ・・・
  • 江南    陸亀蒙

  • 村辺紫豆花垂次
  • 岸上紅梨葉戦初
  • 莫怪煙中重回首
  • 酒旗青紵一行書
■ ・・・
  • むらさきいろの まめのはな
  • きしべにかぜの そよぐころ
  • こころがゆらぐ おれなのさ
  • のみやのもじが きにかかる
■ 2017-08-24
  • むらさきいろの まめのはな
  • きしべにかぜの そよぐころ
  • こころがさわぐ おれなのさ
  • のみやのもじが きにかかる
■ ↑、この方がいいようだ。


■ 2016-09-15
■ 文庫本を一冊鞄に入れた。
■ 机の上にあった、三体詩、だ。
■ パラパラ頁をめくっていると、こんな詩があった。
  •   旅懐   杜荀鶴
  • 月華星彩坐来収
  • 嶽色江聲暗結愁
  • 半夜灯前十年事
  • 一時和雨到心頭
■ さて、難しい文字はない。
■ 意味的にも、だいたい分かる。
■ 詩を理解するとは、解説することでなく、・・・
■ 自分の言葉に置き換えた詩にすることだ。
■ ただ、これを四行翻訳詩にするには、・・・
■ どうだろう。・・・
■ まず、適当に、作って、また、そのうち見直すことにしよう。
  • つきのあかりは いつしかきえて
  • やまかげくらく かわおとかなし
  • よふけのあかり こしかたのこと
  • いちどにどっと あめふるおとに
■ 内容的には、よくあるコトだろう、・・・
■ 誰しも、独り、こんなコトをふと思うこともあるだろう。
■ 題の、・・・
  • 旅懐
■ まあ、万国共通の思い、ということだろう。
■ ↑、上に歌をリンクした。
■ 列車のなかで、・・・
■ 紙片に書き付けると、眠たくなった。


26文字の歌

都々逸
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■ はるだから、・・・
  • とっくに あさに なっていた
  • そとでは とりが ないている
  • よるに はげしく ふったから
  • さくらの はなも ちっただろう
  • ならば もすこし
  • ねてようか
■ こんな歌だか、詩だか、・・・
■ ある。
■ ある、といっても、・・・
■ 今、私が作ったばかりだ。
■ かのモウコウネンは・・・
  • 春眠不覺曉
    處處聞啼鳥
    夜來風雨聲
    花落知多少
■ こんな詩を書いている。
■ 漢字で書けば、何か、立派な感じではある。
■ まあ、彼は平仮名など知らないから、使えないのだ。
■ 今なら、日本ではカナも使うが、漢字も使い、Englishだって使うのだから、・・・
■ 何も、日本以外で、カナ文字を使っちゃいけない、ということではない。
■ 使えるものなら、ご自由に、ということだろう。
■ そんな話はおいといて、・・・
■ ・・・
  • みそひともじは
  • たんかのならい
  • どどいつならば
  • にじゅうろく
■ ・・・
  • はなはさくけど
  • ちるのもはやい
  • にじゅうすぎれば
  • まがりかど
■ ・・・
  • あしをいためて
  • どくしょもあきて
  • てんきはよいが
  • わしゃひるね
■ ・・・
  • ひるねから
  • さめてきばらし
  • はるのうた


  • きばらしに
  • それでなるのか
  • なりません
  • がめんをもじで
  • ただよごすだけ

漢詩遊び、孟浩然

■ 
  •   洛中訪袁拾遺不遇  孟浩然
  • 洛陽訪才人
  • 江嶺作流人
  • 聞説梅花早
  • 如何此地春
■ ・・・
  • みやこにともを たずねれば
  • ちほうにきみは とばされた
  • はやくさくのは うめのはな
  • どうだいそっちは もうはるか
■ ・・・


■ ・・・
  •   春望  薛濤(セツトウ)
  • 花開不相賞
  • 花落不同悲
  • 欲問相思處
  • 花開花落時
■ さあて、と、・・・
  • はながさいても ひとりだし
  • はながちっても ひとりだけ
  • ふたりでみたい このきもち
  • はながちるとき ひらくとき
■ ・・・

漢詩遊び

■ こんな詩がある。
  •  送春辞  王維
  • 日々人空老
  • 年年春更帰
  • 相歓在尊酒
  • 不用惜花飛
■ ふうむ、・・・
  • まいにちひとは おいてゆく
  • けれどもはるは やってくる
  • さけがあるから いじゃないか
  • はなはちっても いじゃないか
■ こんな感じで、いじゃないか。


■ 日経新聞・朝刊・私の履歴書に、・・・
■ 詩歌は英語でPoetry、ギリシャ語の「組み立てる」が語源だ。」、とあった。
■ 漢詩もそんな感じだ。
■ 漢詩だからチャイナーということではなくて、・・・
■ 夏目漱石の漢詩も定評があるようだ。
■ 沢山作っている。
■ 最後の方に、こんなのがある。
  • 大愚難到志難成 五十春秋瞬息程
  • 観道無言只人静 拈詩有句独求清
  • 迢々天外去雲影 籟々風中落葉声
  • 忽見閑窓虚白上 東山月出半江明
■ 漢詩は韻をふむので、声に出して読むのがいいのだろう、けれど、・・・
  • 拈 / ひねる
  • 籟々 / かすかに物音がひびくさま
  • 迢々 / 遠くへだたるさま
■ 意味としてはたいしたことはない。
■ しかし、まあ、組み立てる、という感じだ。
■ 漢詩は無理だが、7・5調でやってみよう。
  • 時は流れて 天命を 
  • 知るべき歳は 早や来る
  • 省みしても なにもない
  • 我ただひとり 詩を作る
  • 遠く流れる 白い雲
  • かすかな風に 枯葉落ち
  • 窓辺に寄れば ただ白く
  • 東の山に 月の影
■ まあ、「それで、どうした」、ということだろうけれど。
■ 調子、というのかな、詩は。


■ 2013-10-02、-03

■ カワセミの待ち時間にと、漢詩をひとつ拾った。

    袁枚

莫説光陰去不還

少年情景在詩篇

燈痕酒影春宵夢

一度謳吟一宛然

■ 紙に書き、短い鉛筆も、ポケットに入れた。

■ ふうむ、なるほど、・・・

■ 字面は硬いが内容的には、・・・

ときはながれて ゆくけれど

むかしつくった うたがある

そうだあのとき こんなこと

よめばまぶたに よみがえる   遊水

■ まあ、こんな感じか、・・・

■ 古今東西、通じる人の心がある。

■ 翻訳するとはその心を自らの言葉にすることだ。

■ YouTube で世の歌をよく聞いている。

■ 日本の歌をもとに、例えば、英語の歌詞にする、それができれば楽しいのだろうけれど、・・・

■ ・・・、そんなふうに思いながら。

 



■ この漢詩、ラジオで解説していた、と、・・・
■ ふうん、・・・
■ 解説は必要だけど、できれば、日本語の詩にした方がいいように思う。

  •   初夏   司馬光
  • 四月清和雨乍晴
  • 南山當戶轉分明
  • 更無柳絮因風起
  • 惟有葵花向日傾

  • あめはあがって そらはすみ
  • やまはくっきり まどのそと
  • やなぎのわたげ もうとばず
  • ひまわりだけが さいている
  • あおいのはなが さいている  2016-10-14

■ こんな感じか、・・・




■ ラジオでは、どこぞの大学の学長が言ってたようなので、・・・
■ 真にうけたけれど、・・・
■ 一夜明けて、・・・
■ ホンマカイな、と思う。
■ チャイナーではヒマワリを向日葵と書くようだが、・・・
■ 牧野博士が指摘しているように、・・・
■ ヒマワリ(日車)は太陽に向かって花が動くわけではない。

  • ■ 司馬光とはいつの時代の人か、・・・
  • ■ そして、北アメリカ原産のヒマワリがいつ中国で見られるようになったのか、・・・

■ このあたりが決め手のひとつであろう。
■ しかし、まあ、いい。
■ 見直すべきだ。

  • 初夏の詩
  • あめはあがって そらはすみ
  • やまはくっきり まどのそと
  • やなぎのわたげ もうとばず
  • ひまわりだけが さいている

■ こんな訳詩にしたが、ヒマワリではなく、「葵」の花ではないかと思う。

  • あめはあがって そらはすみ
  • やまはくっきり まどのそと
  • やなぎのわたげ もうとばず
  • あおいのはなが さいている

■ 白川静著「字通」を開いてみた。
■ この詩があった。



■ ちょっと、google翻訳してみよう。

  • 別れの酒だ さあ飲もう
    俺の杯 うけてくれ
    花に嵐は 付きものだ
    さよならだって 人世さ
  • We drink Let's drink of farewell
    Me receive my cup
    The storm's inherent in flower
    Goodbye because this world is
  • google翻訳

■ ひらかなだけでは難しそうだから、漢字交じりにした。
■ この英訳でいいかどうか、よくは、分からないけれど、・・・
■ まあ、詩人が訳したら、もっと違ったモノになるのだろうけれど、・・・



■ 昨日ラジオで、高麗ウグイスの話をしていたのを小耳にはさんだ。
■ またその漢詩に諸葛孔明も出てきたようだ。
■ というのも、三顧の礼、のコトも言ってたようだからだ。

  • 題名か作者は?
  • え、分かりません

■ しかし、まあ、それはすぐ分かる。
■ まず、・・・

■ これを見た。
■ で、・・・
■ 次に「蜀相 杜甫」
      蜀相  杜甫
    丞相祠堂何處尋
    錦官城外柏森森
    映階碧草自春色
    隔葉黄鸝空好音
    三顧頻煩天下計
    兩朝開濟老臣心
    出師未捷身先死
    長使英雄涙満襟
■ この詩のことだろうう。
■ インターネットというのは便利だ。
■ まあ、このように、・・・

■ ・・・、の時代からコウライウグイスは知られていた、ということになる。




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  • 趙師秀 有约

  • 黃梅時節家家雨    うめはいろづき あめふるきせつ
  • 青草池塘處處蛙    くさはみどりに かえるがさわぐ
  • 有約不來過夜半    やはんすぎても こないじゃないか
  • 閑敲棋子落燈花    ごいしをうてば 燈花がおちた
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2017-09-25 以下、追加
  • 梅雨の池に 蛙が騒ぐ
  • ローソク点し 碁敵待つが
  • ともしび揺らぎ 夜半も過ぎて
  • 碁石打つ時 燈花が落ちた

  • あめふるいけに カエルがさわぐ
  • ローソクともし あいてをまつが
  • ともしびゆらぎ やはんもすぎた
  • ごいしうつおと むなしくひびく
  • あめがふるから こないのか
  • よふけてゆらぐ ろうそくが
  • したたりおちて はなとなり
  • ごいしうつおと ひびくかな

■ 読む人に「燈花」が分からなければ、・・・
■ その言葉を用いてもしょうがないかもしれない。



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■ 漢詩の場合、韻を踏む、とか約束事があるけれど、・・・
■ 日本の詩の場合は、必ずしも、そんなものを考えることはない。
■ もう少し自由に作ってみよう。
■ まず、・・・
  • 趙師秀 有约
  • 黃梅時節家家雨
  • 青草池塘處處蛙
  • 有約不來過夜半
  • 閑敲棋子落燈花
■ この詩が作られた時代、照明のひとつがロウソクだったとして、・・・
■ 日常的に使っていたとしたら、・・・
■ ロウソクに関することは、当たり前の感覚としてとらえられたのだろうと思う。
■ 線香の燃え尽きる時間を時計代わりにする、ということは日本であった。
■ ロウソクがどの程度の大きさのものかは知らないが、・・・
■ 長時間では燃え尽きてしまう。
■ ・・・
■ 隙間風などで蝋燭の火が揺れて滴り落ちる。
■ その蝋の滴りが固まり、縁に塊ができて、次第に大きくなる。
■ 時とともにローソクは短くなってゆく。
■ そんな時間の経過の結果として、燈花があるのだろう。
■ 当時の人は、燈花という言葉でそれらが理解できたと思われる。
  • 梅雨の池に 蛙が騒ぐ
  • ローソク点し 碁敵待つが
  • ともしび揺らぎ 夜半も過ぎて
  • 碁石打つ時 燈花が落ちた
■ 感じとしては、こんなモノか、・・・
■ 今度は、やっつけてやるから待っておれ、といっても、雨だ。
■ 来ないかもしれないが、まあ、いい。
■ どうせ、結果は知れたこと、・・・
■ 来るまで、棋譜を並べて過ごした。



■ 先日、夜鳴くホトトギスについて書いた。
■ たまたま、三体詩、を読んでいたら、こんな詩があった。
  •    山中    顧況 
  • 野人自愛山中宿
  • 況是葛洪丹井西
  • 庭前有箇長松樹
  • 夜半子規来上啼
■ 特に説明はいらないだろう。
■ ただ、葛洪は人の名。
■ 唐の時代の漢詩だ。
■ 昔から知られている。
■ 子規、即ち、ホトトギスは夜も啼く、と、・・・

■ 枕草子という題はこの漢詩からきているとか、・・・
  • 白氏文集 秘省後廳
  • 槐花雨潤新秋地
  • 桐葉風翻欲夜天
  • 盡日後廳無一事
  • 白頭老監枕書眠


  • あめにうるおう はなしろく
  • きりのはゆれて ひはくれる
  • いちにちとくに なにもなく
  • ほんをまくらに ねてしもた



■ 昨日は、・・・
  • ちょっと、部屋を片付けてください
■ ・・・などと言われ、本の整理?などしていたら、「唐詩選の旅」があった。
■ それで、ちょっと見ると、・・・
  • 自遣 羅隠

  • 得即高歌失即休
    多愁多恨亦悠悠
    今朝有酒今朝醉
    明日愁來明日愁
■ こんな詩があった。
■ 特に難しい字はない。
■ 酒飲みでもないので、どうでもいいと言えばどうでもいい。
■ 昨日のワインもまだ残っている。
■ 「酒」に関して、この男に共感するわけではない。
■ しかし、今日は天気が悪そうだ。
■ とりあげてみた。
  • うたいたいときゃ こえはりあげる
  • うれいもあるし  なやみもあるが
  • さけがあるときゃ のんだらいいし
  • あしたのことは  あしたにするさ
■ まあ、こんなところか、・・・
■ こんなことは、どこの世にでもある、コトじゃなかろうか、・・・
■ 2018-01-08
  1. うたいたいときゃ こえはりあげる
  2. うたいたいときゃ こえたからかに
■ 2」の方がいいかも、・・・

  • 静夜沈沈著枕遅  静夜 沈沈として 枕に著くこと遅し
    挑燈閑読列媛詞  灯をかかげて 閑かに読む 列媛の詞
    才人薄命何如此  才人の薄命 何ぞ かくの如き
    多半空閨恨外詩  多半は空閨 外を恨むの詩
■ 今朝の日本経済新聞・林真理子・愉楽にて、に、こんな詩があった。
■ 翻訳しただけではつまらない。
  • ひとりのよるは ねむれない
  • むかしのひとは どうかしら
  • ししゅうなどを よんでみる
  • ちてきなひとは けいえんか
  • おばかさんなら いいのかも 2018-01-20
■ もう少し何とかならんか、と思うが、・・・
■ 即席だ。
■ それに、・・・
  • すきならすきと いえばいい
  • おんなごころは うたえない


君莫笑樓高,樓高固亦好
君來十里外,我已見了了
君來莫乘車,車聲驚我鳥
君來莫騎馬,馬口食我草
君來毋清晨,山人怕起早
君來毋日暮,日暮百花老

Jūn mò xiào lóu gāo, lóu gāo gù yì hǎo.
Jūn lái shílǐ wài, wǒ yǐ jiànliǎoliǎo.
Jūn lái mò chéng chē, chē shēng jīng wǒ niǎo;
jūn lái mò qímǎ, mǎ kǒu shí wǒ cǎo;
jūn lái wú qīngchén, shān rén pà qǐ zǎo;
jūn lái wú rìmù, rìmù bǎihuā lǎo

■ 今日も寒い。
■ 鳥見にも行かず、昼寝だ。
■ 目が覚めて、パソコンの前に座った。
■ 先日は、すぐ外出し、時間がなかったので、その続きだ。

きみがくるのを しってたぞ
とうのうえから みてたのさ
ばしゃでくれば とりさわぎ
うまできたなら くさをくう
・・・
あさはやければ ねているし
ひぐれにくれば はなはない
・・・
ちょうどいいよ いまごろが
いいときにきた さあのもう
はなはみごろで いいひより
ぐっといっぱい やんなはれ
・・・
■ と、まあ、自分でも書きたくなるのだ。



■ 新幹線の中では退屈する。
■ 三体詩で何かないかな、という感じ、・・・
■ 杜牧の王建の詩にこんなのがあった。2018-02-07 訂正
  • 銀燭秋光冷畫屏
  • 輕羅小扇撲流螢
  • 天階夜色涼如水
  • 臥看牽牛織女星
■ 先に、「流螢」について書いた。
■ この頁だった。
■ さて、次のように俳句にしてみた。
  • 輕羅小扇撲流螢
  • 流れ飛ぶ 蛍ほたりと 打つ団扇   遊水
  • ながれとぶ ほたるほたりと うつおとめ   遊水
■ もう少し何とかならんかと思うけれど、・・・
■ まあ、この程度だ。


■ 詩を理解するとは、解説することでなく、・・・
■ 自分の言葉に置き換えた詩にすることだ。
■ まず、適当に、作って、また、そのうち見直すことにしよう。
■ ・・・こんなことを書いていた。
■ 見直すことになるかどうか、・・・
  •  旅懐   杜荀鶴

  • 月華星彩坐来収
    嶽色江聲暗結愁
    半夜灯前十年事
    一時和雨到心頭 

  • つきのあかりは いつしかきえて
    やまかげくらく かわおとかなし
    よふけのあかり こしかたのこと
  • いちどにどっと あめふるおとに
■ さて、・・・
  • じゅうねんか りょかんでひとり のむさけに いつしかつよく あめのおとする



■ 昔は、こんな遊びをしていた。
  • とぶとりもたえ ひともなく
  • みのかさつけた じいさんの
  • こぶねがひとつ あるだけで
  • ゆきふるかわに さかなつる

  •     千山鳥飛絶 萬徑人蹤滅
  •     孤舟蓑笠翁 獨釣寒江雪  江雪  柳宗元
  • つりぶねや みのかさゆきに うごかざる
■ たまたま、昨日、矢口孝雄の釣りキチ三平の話になって、・・・
■ 昔の本も読んでみた。
■ 記憶になかったけれど、・・・
■ こんな絵があった。
■ で、とりあげてみた。


■ ・・・
  • 雁がねも しずかに聞けば からびずや  酒しひならふ この比の月
■ 越人・芭蕉の、発句・脇句だが、・・・
■ ただ、これを読んでも、何が何だか分からないし、面白くもない。
  • からぶ
  • 枯ぶ
  • 乾ぶ
  • 枯淡
  • 枯寂
■ 「和歌三体」
  • 春・夏、ふとくおほきによむべし
  • 秋・冬、からびほそくよむべし
  • 恋・旅、ことに艶によむべし
■ 安東が、李白や杜甫のことを書いているので、・・
■ 「からびずや」の「から」は唐天竺の「唐」ではないのかな、と思った。
■ 最後まで読まず寝たが、・・・
■ 安東次男・完本・風狂始末・芭蕉連句評句の、この項の最後に、・・・
■ 樋口功・三省堂芭蕉編講座・連句編、昭和26年、から引用して、・・・
■ 「からびは唐びの心もちもあるか」と書いている。
■ あれ、れ、・・・
■ 私が「から」は唐天竺の「唐」ではないのかな、と思ったのは、・・・
■ 記憶のどこにあったからなのか、・・・
  •   魯郡東石門送杜二甫 李白
  • 酔別復幾日
  • 登臨偏池台
  • 何言石門路
  • 重有金樽開
  • 秋波落泗水
  • 海色明徂徠
  • 飛蓬各自遠
  • 且尽林中盃
  • ■ この別れのあと、李白と杜甫で会うことがなかったそうな。
■ 李白・杜甫
  • 李白 - Wikipedia
  •   酒豪。杜甫は李白のことを「李白一斗詩百篇」と、・・・
  •   飲中八仙 - Wikipedia
  • 杜甫 - Wikipedia
  •   国破山河在 城春草木深
  •   感時花濺涙 恨別鳥驚心
  •   烽火連三月 家書抵萬金
  •   白頭掻更短 渾欲不勝簪
■ 芭蕉・越人
■ 越人は酒好きだが、師との連句に際し、酒も飲まず「しらふ」で坐した。
■ 「しずかに」は「しらふで」を意味し、・・・
■ 一方、芭蕉も酒を飲まないではないが、・・・
■ 「酒しひならふ」の「しひ」は、・・・
■ 酒好きの越人に代わって「強いて」飲めばということだ、と。
■ なるほど、・・・
■ 前の句からどのように連想、発想を展開するかが連句の面白さなのだろうが、・・・
■ 当時の彼らの頭の中になにがあるのか、時代背景や、・・・
■ 過去の詩歌に関する素養がなければ読み取れない。



■ ところで、・・・
■ 深川の夜の連句の座で、越人が思い浮かべたのは杜甫の詩に違いないが、・・・
  •   歸雁 杜甫
  • 東來萬里客
  • 亂定幾年歸
  • 腸斷江城雁
  • 高高向北飛
■ この詩かどうかは分からない。
■ しかし、まあ、どんな詩か、一応、考えてみよう。
■ 今回、初めて知ったが、・・・
■ 「東來」は「春」のことのようだ。
  • ここにきたのは はるのこと
  • とらわれのみで かえれない
  • きせつはめぐり わたりどり
  • こきょうのそらへ たかくとぶ
■ 意味的にはこんな感じか、・・・
■ 杜甫の故郷は北の方だった。
■ 世の中が安定し、いつになったら帰れるのだろうか。
■ 「東來」が春だということで、はや一年が過ぎてしまったことがわかる。
■ 

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越人  連句

  • 雁がねも しずかに聞けば からびずや  酒しひならふ この比の月
  1. 枯らびていますね
  2. 枯らびてはないですね
■ 先に、・・・
■ 「1」のように、書いたが、「2」に訂正した。しかし、感じとしてはおかしい。
  • からび・ず・や
■ 「ず」は否定することばだ。
■ すなわち、からびてない。
■ 「や」は疑問の問いかけだ。
■ からびてないことはない、というコトか。
■ よく分からないが、越人はどのように書いているのだろうか、・・・
■ 直筆がみたい。
■ あるいは「ず」でなく「す」と書いているのではないだろうか、とも思う。
■ 発句の、意味からみれば、・・・
■ 「静かにきけば、からびていますね」ということになるはずなのだ。
■ ・・・
  • 枯れる
  • 涸れる
■ 越人の発想は、・・・
  • 深川の夜
  • 雁の声
  • 雁を詠んだ漢詩
  • 「唐」
  • からび
■ これは、安東次男が書いているように、越人は、和歌としては、・・・
  • 秋・冬、からびほそくよむべし
■ ということだったが、「からび・ず」ですよね、と芭蕉に問いかけたということか。
■ 「からび」という言葉は、このままでは使われないようだけれども、・・・
■ 現代でも、おそらく、みんな知っていているかどうかは知らないが、使っている。
■ それは、・・・
  • ひ・からび・る
  • 干乾びる
■ まあ、そういうことで、生きているといえば、生きている言葉だ。
■ ただ、・・・
  • 秋や冬の歌は「からび ほそく 詠むべし」
■ という意味からいえば、多少違うような感じではある。
■ ことばは、時代とともに変化するのだ。


  • ■ こんなのがあるのに気付いた。
  • ■ 下記のこの頁とは無関係だけれど、・・・
  • ■ 昔、・・・
  •   しろきすな ひとつぶおとす ありじこく
  • ■ こんな句など、幾つか投稿したことがある。
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■ 連句は、そのやり取りなどに興味をもって読むなら、面白いのかもしれないが、・・・
■ 短歌として読むなら面白くはない。
■ 仮に越人や芭蕉が俳句でなく短歌形式で詠むとすれば、どうなるのか、
■ と思うけれど、・・・
■ 思ってみてもしょうがない。
  • 芭蕉庵 夜なく雁の 声聞けば 杜甫の帰雁に ふるさと想う

  •  歸雁 杜甫
  • 東來萬里客
    亂定幾年歸
    腸斷江城雁
    高高向北飛

  • 旅先で 逝きたる杜甫を しのびつつ 深川の夜の かりがねの声
■ こんな歌を読んでみるのも、悪くはないように思う。
■ 俳句は、一句ひねる、などというが、・・・
■ ひねらなくても、万葉の昔を思いつつ詠めばいいのではないか。
■ 俳諧でなくとも、・・・
■ また、俳句でなくとも、・・・
■ 短歌であったとしても、いいのではないか。
■ もちろん、俳句であってもいい。
■ 発句が主流となるのは、・・・
■ そうした歴史と見ることもできる。
■ 発句が独立してゆくのは、・・・
■ 芭蕉のように、人の心理や知り、うまく捌く人とか、・・・
■ 過去の詩歌に関する素養とかがある人が少なくなり、・・・
■ 複数の人が集まり語り合うという遊びが出来なくなったからだろう。
■ 芭蕉は、商売としては、俳諧師でなければならなかったが、・・・
■ 俳諧をどこかで見切っていたといえる。
■ 芭蕉と越人が36歌仙を巻いたのはこの時だけだった。
  • 嫌われたんだ
■ と、うちのものがいう。
■ そうともいえるし、逆も言えないことはない。
■ しかし、まあ、嫌われたというより、底が知れたということだろう。




  •   送別  王維
  • 下馬飲君酒
  • 問君何所之
  • 君言不得意
  • 歸臥南山陲
  • 但去莫復問
  • 白雲無盡時

  • わかれのさけを のむときに
  • どこへゆくかと たずねたら
  • どこへゆくとは きめてない
  • いなかぐらしを しようかと
  • なるほどそれも いいだろう
  • ならばくうきも うまいだろ

■ こんなことを書きながら、以前も同じことをしたような気がした。
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■ この最後だった。
■ ちょっと違うけれど、・・・
■ もとの詩が同じだから、たいして違いはない。
■ だが、ときどき、やってみるのもいいかもしれん。


■ 先日、新幹線に乗った時、三体詩をポケットに入れて行った。
■ そして、それをもとに4行詩を書いた。
  • ゆきがふりやみ いなかみち
  • あちらこちらに うめもさき
  • のみやもあるが すどおりだ
  • きみがいるなら いいのだが


  •   寄友   李群玉
  • 野水晴山雪後時
  • 獨行村路更相思
  • 無因一向渓橋酔
  • 処処寒梅映酒旗


■ 日本経済新聞・朝刊・ミチクサ先生、に
  • だから感想を七言絶句にて綴ったのである。
■ と、・・・
■ 子規・七草集を見れば分かるのだろうが、・・・
■ 夏目漱石全集にもある。
■ 漢字ばかりで読みたくないが、・・・
■ 詩を部分的に取り上げてみると、難しいものではない。
■ 例えば、5番目の詩、・・・
  • 長堤尽処又長堤
  • 桜柳枝連桜柳枝
  • 此裡風光君独有
  • 六旬閑適百篇詩
■ 難しい文字はない。
■ こういう簡単なものから見てゆくとよい。
■ 起承転結、前半分の稚拙な感じ、何なのこれ、と言いたい。
■ 例えば、与謝野蕪村・春風馬堤曲、と比較してみればいい。
■ 子規と漱石の学生時代、二十歳やそこらの年齢の漢詩や漢文など、・・・
■ どちらがどうと、比較してみたところでしょうがない気もする。
■ 後半も、なんとかならぬものかと思う。
■ 言葉として「六旬」はあまり使わない言葉だろう。
■ 知らなかった。
■ 宿題としておこう。
■ 一応、春の長閑な二月ばかり、30×2=60 の日々ということかも、・・・
■ ならば、・・・
ふたつきの のどかなはるの しいかかな


■ 夏を詠んだ漢詩があったので、あるいは、「夏の部」にあるかな、・・・
■ と本を開いてみたら、その詩はなくて、・・・
■ こんな詩があった。
  •   夏日   戴復古
  • 乳鴨池塘水浅深
  • 熟梅天気半晴陰
  • 東園載酒西園酔
  • 摘尽枇杷一樹金
■ 季節としては、今頃の感じだが、・・・
■ 「乳鴨」とは何か奇異に感じる。
  • 乳児
■ ・・・、と同様の形だが、・・・
■ 哺乳動物じゃあるまいし、と思う。
■ 白川静著「字通」をみると、象形文字の元々のカタチを見誤ったようだ。
■ まあ、いい。
  • 「天気半晴陰」、これは、日本で言えば、「五月晴れ」に当たる。
■ 意味的には、↓、こんな感じか。
  • いけをせましと かものひな
  • うめはじゅくして さつきばれ
  • のんでのんで またのんで
  • びわのみみんな たべつくす
■ 一例だ。


■ 以前、古本屋で、100円だったので、拾った本の中に司馬遼太郎モノがある。
■ そして、以前、文芸春秋「司馬遼太郎の世界」、↑、も幾つか再読した。
■ 「馬上少年過ぐ、伊達政宗」に次の、・・・
  • 馬上少年過
  • 世平白髪多
  • 残躯天所赦
  • 不楽是如何
■ ・・・
  • 四十年前少壮時
  • 功名聊復自私期
  • 老来不識干戈事
  • 只春風抱桃李巵
■ ・・・
  • 咲きしより 今日散る花の 名残りまで 千ゝに心の くだけぬるかな
■ ・・・、こんな詩歌が引用されている。
■ そして、批判的に解説している。
  • 曹操も正宗も、詩の材料にはこまらなかった。
  • なぜならば材料はつねに自分であった。
  • しかも、その自分が、尋常人ではない。
  • さらにこのふたりのこすからい詩人、・・・
■ 司馬遼太郎は、なぜ、こんなことを書くのだろう。
■ この短編ばかりでなく、私が読んだ、幾つかの小説でも、・・・
■ 同様の「おとしめ」が書かれている。
■ 全体的には「読ませる」文章ではある。
■ しかし、・・・
  • いかにも、下品だ。 
■ 伊達政宗が自らをどのように詩歌にしようと、正宗の勝手である。
■ 詩歌とは、元々、自らの「心」、思いを詠むものである。
■ 後の世の人が、・・・
■ いかにも、自分はアイツの人間性を知っている。
■ と、見透かした、かのごとくに、こすからい、などと書くのは感心しない。
■ その時代時代の生き様があるのだ。
■ 伊達政宗に限らず、その人の人生は、その人のモノなのだ。
■ 
■ まあ、こんなことを書いてもしょうがないのだが、・・・
■ 書かずにはいられなかった。


この漢詩 みためはナニカ かたいけど かるいきもちで よんだらいいさ
 
■ 次の詩については、自分が訳したのだから、責任は自分にある。
■ 元の漢詩から離れ、これだけを自分の詩として考えるなら、・・・
■ もう少し表現を変えた方がいいかもしれない、と思う。
■ しかし、まあ、これは、これでいいとしよう。
  • 別れの酒だ、 さあ飲もう。
  • これから君は どこへ行く。
  • 俺の思いは 遂げられず、
  • 山の麓で 暮すんだ。
  • なるほど それも いいだろう。
  • 尽きない 白い雲がある。
■ さて、これを元にgoogle翻訳したのが、次だ。
  • It is a wine of farewellCome and drink it.
  • now where to go to you.
  • My thoughts can not be made,
  • I do live at the foot of the mountain.
  • I see it also would be nice.
  • there is a white cloud that does not run out.
■ これはgoogle翻訳であり、これでいいかどうか、私の責任ではない。
■ だいたい、私は英語が不得意だ。
■ 日常使うこともない。
■ 西部劇を見るときには必要だけれど、・・・
■ 英語の詩も、漢詩と同様に「韻を踏む」のがいいのかもしれない。
■ しかし、そんなこと、私にとってはどうでもいい、といえば、どうでもいい。
■ 英語の詩として完成させようとも思わない。
■ ただ、・・・
  • It is a wine of farewell,
■ この表現は、どこかで見たような気がする。
■ ・・・
■ それは、次の頁だった。



昭和・平成・令和、2025-08-08 追記

よのなかは  うつりにけりな いたずらに われかんせずと ながめせしまに 遊水
はなのいろは うつりにけりな いたずらに わがみよにふる ながめせしまに 小野小町

   世の中いたくさわがしきころ、
世の中は いかになりゆく ものとてか こころのどかに おとづれもせぬ  和泉式部

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新東京行進曲 後で見てみよう。

■ 2025-08-07


松岡 正剛 1944年〈昭和19年〉1月25日 - 2024年〈令和6年〉8月12日
田中 優子 1952年(昭和27年)1月30日

■ こんな本があるのに最近気づいて、同じ時代に生きてきたから、一応見てみた。
■ 映画についての話があれば面白かったかな、という感じはする。
■ 本は乱読だが、今になってみれば、多くを読むこともないかと思う。
■ ちょっと、ちがうだろう、という点を自分なりに書いてみるのがいいようだ。
■ ついでに、・・・
  • スマホ見る 向こう三人 両隣

■ 2025-08-25
■ NHKラジオ、今日の絶望名言は水木しげる、だった。
■ 水木しげるは「ガロ」でようやく世に出たようだが、頭木博は「ガロ」の世代より後の人だった。
■ ガロは面白かった。
■ 私の漫画初めは「少年ケニア」だった。
■ 


■ 蛍 和歌 

きだみのる。気違い部落 映画 - Google 検索 これは見てない。

2025年8月5日火曜日

YouTube 動画投稿を止めた日のコト



■ 2025-08-05
■ 例えば、2019-08-05 のツバメの雛の動画など、今見ても生き生きとしている。この場所では、何年か前から、ツバメは営巣しなくなったことも併せて考えると、YouTube 動画は活きた記録だ。


■ この動画の「momiji okuyama 」はどこかにも書いたけれど、百人一首・5番目の「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき・猿丸太夫」から採った。
■ 最後はグラフ理論の問題だが、今日の時点での視聴回数は109回。ほとんど誰も見てない感じだ。
■ 難しい問題ではないが、コメントもない。見てないから、解答もないのだろうけれど、誰か考える人はいないのかな、と思う。
■ 人気の順にみると、・・・

■ 何かを喰っている動画に、人の関心があるのか。
■ まあ、いい。
■ 動画で稼ごうという風潮が見られたのでやめたが、今見ると広告が入ったりしている。
■ 誰の収入になっているのか知らんが、何なのかねえと思う。
■ フェイク動画など、広告収入も原因だろう。止めたらいいのにと思う。
■ 下品な金銭感覚の価値観が蔓延している。

02-13.pdf 百人一首関係、ちはや

■ 2025-08-04





2025年8月2日土曜日

句会をしていたころの句ふりかえる

■ 見てない。小説と同じかどうか。
■ おもろくなかった。
■ 探した。詩集はあったが、小説の方はどこかに紛れ込んでいる。

松山律子(リッシ)さんたちと句会をしていた頃の句がある。
同人誌に載せるということで、作っていた。
何の縛りもなければ作らなかっただろう。

■ 駆けて行く

ありがとう いってうれしい ひなまつり
ああそうか それでいいのさ はるのあさ

えびフライ おやタラのめも ありますね
うかれでて さびしくかえる さくらかな

おちてくる ヒバリをまって かわらかな 
すえっこは おくれてしまう カイツブリ

きのうえで あんただれやと アオバズク
めにいたく ざくろのはなの さきにけり

りょくいんや みきのむこうに だれかいる
かけてゆく きみのむこうに なつのうみ

たいようと しろいテーブル しろいいす
あきくさの ゆれてセッカも ゆれにけり

ごみばこを ひっくりかえした おちばかな
きたかぜや よくこのみせと なみきみち

もうゆくの まどにちらつく こゆきかな
うでをくみ あるきましょうよ クリスマス

ハイタカが とんでしずまる ふゆのたに
ジョウビタキ ふつうのひとが すきになる

あいしてる それがいえずに しわすかな

    こんなもんでどうだろう。2007-06-30

その他

山茶花や いつか来た道 回り道
隣から 寝息聞こえて 寒の入り

髪の毛が 肩にひとすじ 春隣
あれは何 誰か教えて 春近し

手探りで 部屋の灯りや 冴え返る
花盛り 一人ぽっちは 嫌ですよ

桜散る 昭和は過去と なりにけり
行く春や みんなどうして いるだろう

はすの花 浮き巣のそばに 映るかな
カルガモの 雛前になり 後になり

乙女像 乳首つんつん ツバメかな
お祭りの 準備見下ろす アオバズク

オオルリの さえずりたかき こずえかな
キビタキや ひごとにみどり ふかくなる

若き鷹 痩せて その眼の 光るかな
アオジ来て ズボンの裾に 草の種

恋心 雪のしんしん 積もる道
冬の夜 ふっと心に 恋の歌

水鳥の 数を数えて 冬の池
冬木立 見上げた空に 鷹の影

地吹雪や いつか素直に なっている
大根に 味よくしみて 年忘れ

スルメイカ 焼いて師走や 缶ビール
もう暮れか ときめくことも なくなりて

落ち着いた 時を刻んで 去年今年
雑煮食う 俺の人生 何だろう


■ 第六号、「キスナ」、って何

以前、俳句誌の、私の頁を開いて、人に、見せたことがある。
「シロ キスナ」って何ですか

と言われた。
「えっ、・・・」
頭脳に、一瞬の、空白ができた。
「キスナ」、って何だろう。
「シロキ スナ」、と書いても、同じかもしれない。
 
白き砂一粒落とす蟻地獄

このように書くと、問題は起こらないのかもしれない。
 
しろきすなひとつぶおとすありじごく   遊水

このように表記していたのだ。
自分には、思いもかけない質問だったが、重要な意味が隠れていた。
漢字混じりで書くと、イメージとして捉えやすいので、直ちに分かる。
反面、失われるものもある。
電報文の読み違え、
同音異義の、落語によく出てくる誤解、などの他、
掛詞的な、ことばあそび、
ことばの本質と相互理解など、
分かり易く、(誤解のないよう正確に)表現し、分かったと思うので、失われたことに気付かないだけだ。
声に出して読むと、それが復活してくるかもしれない。
眼で読むと、分かったような気になり、考えなくなる。
分かる、ということと、本当に理解するということは、違うことだが、混同してしまう。
話は変わるが、
「ミズ」に「ヨシ」と書いて、どう読むんでしょう。
「さてさて、目開きは不自由なものよ」、と。
塙保己一、の話だったかもしれない。
ミズにヨシと書いて、油(アブラ)と読む。
話は戻るが、
昔、例えば、松尾芭蕉の頃は、句読点は用いなかった。
濁点も、普通用いない。
それでは読みにくいと、句読点を付け、送りがなを追加し、読み仮名を付け、
更に、章立てなどした、解説本が出版されたりする。
章毎に、詳しい解説がある、解説主体の本になっている。
こうなると、例えば、「奥の細道」、を
原本の一行目から、最後まで通して、物語的に読むことができない。
そればかりか、重要なことを読み違えることにもなる。
現代人にとっては、当たり前に見えるだけに、その誤りに気付かない。
そういうことがある。
ひとつ指摘した。
俳句に関心があり、インターネットを利用できる方は、次のサイトで読むことができる。
 
「野鳥とホームページ」

このサイトの、「ことのは」の「心の旅・奥の細道」、に述べた。
その一部の、「かけおき」と読む、の項を以下に再録する。
一度、学者によって、「ヨミ」がつけられると、普通の人は、そのまま読んでしまう。
「置」、と言う文字は、例えば、 
 
物置、書置、据置

これらの場合は、「オキ」、と読む。

では、懸置

この場合は、どう読むか、 
これを、「かけおき」、と読まず、「かけおく」、と読んだことで、問題が発生した。
 
面八句を庵の柱に懸置弥生も末の七日、

「かけおき」、と読むと、文章として続くが、
「かけおく」、と読むと、文章は続きもするし、そこで切れることも考えられる。
 
面八句を庵の柱に懸置。
弥生も末の七日、

切れると考えると、「。」を付けてしまう。

一見、無理のないことのようではあるが、それでよいのか、
 
草の戸も住替わる代ぞひなの家
面八句を庵の柱に懸置弥生も末の七日、

このように、「おくのほそ道」のこの文章の前に、句があったものだから、混乱したようだ。
そして、「表八句」、をとは何かを知るべく、調査したのだ。
しかし、いくら探しても、見つからない。
従って、「この一節は芭蕉の創作と見るべきであろう。」、などと結論付けるに至った。
おそらく、学者が探して見つからなかったので、現存はしないだろう。
しかし、「表八句」、をなかった、とするのは、いかにも、学者らしいやり方だ。
つまり、俺がこれだけ時間をかけ丹念に探したことを、無駄だった、と認めたくなかったものとみえる。
そこで、「創作と見るべきであろう」、という研究成果にしたのだ。ところが、
 
面八句を庵の柱に懸け置き弥生も末の七日、

このように、「かけおき」、と読めば、この部分の章立てもすっきりする。
 
むつましきかぎりは宵よりつどいて船に乗りて送る

このような時間を無視したような書き方とよく似ている。


■ 雪と愛

その日は、珍しく、雪だった。
昨夜から、降り続いている。
もう大分積ったことだろう。
正岡子規は、脊椎カリエスで、寝たきりの状態だ。
寝床から、降る雪を眺めていた。庭はよく見えない。
もうかなり積ったに違いない。
どうなんだろう、・・・。
 
いくたびも雪の深さを尋ねけり   子規

転げ周り、走る子犬のように、雪を感じたかった。
でも、できない、・・・。
そんな子規は、こんな俳句を作った。
さて、時は移り、昭和のあるとき、国語の時間に、問題が出されたそうな。
「雪」の部分が空白で、・・・、ここにどんな言葉が入るでしょうか、考えてください、と。
 
いくたびも□□の深さを尋ねけり

生徒達は、みんな、考えた。
色々答えが出た。
そして、ある少女は、「あい」という言葉を当てはめた。
・・・、素晴らしい。
病床にあって、子規が、知りたくて、知りたくて、しょうがなかっなかったものは、「雪の深さ」だった。
でも、まだ、少女はそれには気付いていない。
何なんだろう、と自分のこととして考えた。
いま、自分が、知りたくて、知りたくて、確かめたくて、確かめたくて、しょうがないこと、・・・。
それは、「愛の深さ」だった。
愛の深さは、雪の深さのように物指しを差し込んで測ればいい、というようなものではない。
むずかしい。
なまじ、俳句などやっているものは、「あい」のはずなどないだろう。
それじゃあ、季語がないじゃないか。
この二文字は季語のはずだ、・・・などと言うかもしれない。
季語、・・・??、そんなもん、どうだっていいのだ。
俳句、・・・??、そんなもん、どうだっていいのだ。
肝心なことは、「ことば」に、どんな思いを、どんな「こころ」を込めようとしたのか、ということだ。
思い付いたのは、雪ではなく、愛だったけれど、少女は、知りたくて、知りたくて、という子規の心を感じ取った。
子規が、言葉に込めた「こころ」を感じ取った。
そして、愛だと確信したとき、少女は、自分のこころを俳句にしていた人がいたんだ、と思ったに違いない。
 
いくたびも愛の深さを尋ねけり

悩んでいたのは、私だけじゃなかった、・・・、と。
だが、答えを知らされて、自分とは、別の思いをもつ人がいることに気付かされただろう。
健康な自分は、すぐ知ることのできることでも、病床にある人にとっては、そうではないことも、・・・。
このあと、少女は、このことをきっかけに、人への思いやりにも気付いただろうし、・・・。
色々なことを知りたい、・・・ということになっただろう。
あるいは、今頃、俳句や短歌を作っているかもしれない。
俳句は、言葉に「こころ」をこめる箱のようなものだ。
ふたを開けると、それが見える。
たとえ自分で作ったものでなくても、そんな、こころの小箱を幾つももっている人は幸せだ。
そして、小さな箱だから、誰にでも作ることができる。
最初はうまく作れなくても、幾つか作っているうちに、きっと、素晴らしい小箱ができるだろう。
あなた自身が作ったステキな小箱が、・・・。

2007-05-30 追記

古い切り抜きが出てきた。
日経新聞の「プロムナード」の欄、秦恒平「愛の魅惑」のなかに、滋賀県の高校の国語の時間のことが書かれている。
「愛」と答えたのは、どうも、男子生徒だったようだ。

■ むくどりが 背中まるめて 寒いのお

鶯を 撮って年の 初めかな
鶯や 行くて左は 大文字
 
レンゲ草 雉は埋もれて しまいけり
落ちてくる 雲雀を待って 川原かな
 
オオルリや 緑だんだん 濃ゆくなる
背の丈を 超えた葦原 行々子
 
カルガモの 雛前になり 後になり
親の背に 親より先を 急ぐ雛
 
末っ子は 遅れてしまう カイツブリ
どの鳥も 巣材集めや 鷺の島

お祭りの 準備見下ろす アオバズク
木の上で あんた誰やと アオバズク
 
若き鷹 痩せて その眼の 光るかな
庭先の 石榴は割れて ヒヨの声
 
穏やかな 秋の一日 イカル啼く
秋晴れと 午後の紅茶と 小鳥たち
 
秋草の 揺れてセッカも 揺れにけり
秋霖や ツツドリ待ちて 丘の上
 
ツツドリや 桜紅葉の 始まりて
渡り鳥 今日は何処か 旅の空

水鳥の 浮かぶ季節と なりにけり
水鳥の 数を数えて 冬の池
 
翡翠の 嘴の先 冬の池


■ 井上靖「猟銃」を読んで
  かきつばた 着物の柄に ピンときて
  気になる記述、井上靖・猟銃、追記 
  二人行く 姿焼付き 曼珠沙華
       嫉妬に燃える 心にも似て

■ Tennessee Waltz を聴きながら
  恋人を 友に盗られて 花吹雪
  失恋を あっけらかんと 歌いけり


さよならの 後もコゲラは 木をつつく
透明の 時の向こうに 夏の海 

ペリカンに 水ぶっかけられて 日焼けかな
アオバズク 今日また君に 見つめられ
 
ヒナ三羽 祇園祭の 頃にでる
老骨に またまた 夏の来たりける

見上げれば 昨日と同じ アオバズク
霧晴れて 遥かに海を 望むかな

我が胸を 枕代わりに 夏の旅
夏の夜 ボタンが取れて しまいけり

しゅうかくの うれしさわけて もらいけり
啄木鳥の 音は近くに 冬木立

干からびて 風に吹かれて 柘榴の実 
雪積もり やさしく夜は 更けてゆく
 
沈丁花 今日この街を 跡にする
ふるさとの 田んぼの道や まんじゅしゃげ

とりあえず なんでんかんでん 575

いい句を作ろうとするから、なかなかできない。
適当に、575とやってみればいいのだ。

公園の ベンチにいつも ルリビタキ
自転車の 前のベンチに ルリビタキ
撮り飽きて 今日は撮らずに ルリビタキ
帰り道 氷は解けて コガモかな
カワセミは 少し遠くに 冬の池
冬の日の 翡翠の羽に 光るかな

■ いろは遊び

春なのか 雑踏の中 あいうえお
春が来た ひとつ俳句を かきくけこ
まだ雪が 山にあるぞと さしすせそ
冬鳥も それぞれ北へ たちつてと
春うらら 予定も何も なにぬねの
熱々の おでんを口に はひふへほ
赤ちゃんの 毛糸の帽子 まみむめも
汗かいて 背中が痒い やいゆえよ
年忘れ 大酒飲んで らりるれる

春一番 朝刊すこし 濡れている 
春の日は のんべんだらりと 過ぎゆくか
 
公園の 巣材運びの 小鳥たち
今年また 帰ってきたか アオバズク

さえずりや ナルキッサスという名前
オオルリと サンコウチョウも いましたか

ここちよい 風の季節と なりにけり
砂時計 音なき夏の 昼下がり
 
砂時計 音なき夏の 名残りかな
□□□□□ 歌は心を つなぐから

夏、と書き 消してコーヒー 秋の風

■ そらをみていた、「うろこ」第十一号、

さえずりの まだぎこちない やぶのなか
さんぱつや あたまがはるに なってでる

ちかてつを おりてしんめの なみきみち
わがむねを まくらがわりに なつのたび

よみかけの ほんかたづけて なつぼうし
しゅうかくの うれしさわけて もらいけり
 
あめのあと きんもくせいの よくかおる
あきにれを とびだすとりの おおさかな

ドングリや きょうはこうちゃに しましょうか
あかちゃんに えがおでこたえ ひなたぼこ

リンゴリンゴ リンゴのすきな きみがいる
たいおんの ちがいかんじる ふゆのよる

おそれずに いまならこいが できるかも
よくあさは かおをあわせず わかれけり

きずついて おちるゆうひが はやすぎる
じてんしゃを とめてゆうひの しずむまで

だいりせき みぎてをつよく おしあてる
トビがとんでいる そらをみていた

■ 今年のまとめ。
■ 2009-02 俳句誌「うろこ」用。
■ 編集長、よろしく。


■ おいおきろ、「うろこ」第十五号、16句

おいおきろ れっしゃのまどに ゆきげしき
ひんやりと ひたいにははの あたたかさ

てのひらに みつぶ ひとりの かぜぐすり
ゆきのよも うたはこころを つなぐから

ああそうだ いつかまよって じんちょうげ
はるのひは のんべんだらりと すぎゆくか

しんりょくや こんなちかくに あおいとり
こうえんの すざいはこびの ことりたち

ここちよい かぜのきせつと なりにけり
ケリとんで さなえにかぜの わたりゆく

たにこえて こっちにきたか ホトトギス
あれよあれ あれじゃわからん なつのかぜ

ひさしぶり であったひとと アオバズク
あのひとの おもいでとおき アオバズク

こうすいの ほのかにきせつ うつるかな
風鈴は外せ 風は涼しく 吹いている

 ■ おい起きろ

あかちゃんに えがおでこたえ ひなたぼこ
よみかけの ほんかたづけて なつぼうし  

みつめられ みつめかして アオバズク
さえずりの まだぎこちない やぶのなか

ドングリや きょうはこうちゃに しましょうか 
おいおきろ れっしゃのまどに なつのうみ