漢詩遊び、王維
- 送別 王維
- 下馬飲君酒
- 問君何所之
- 君言不得意
- 帰臥南山陲
- 但去莫復問
- 白雲無尽時
- わかれのさけだ さあのもう
- これからきみは どうするね
- おもうようには いかなんだ
- やまのふもとで くらすんだ
- そうかいそれも いいだろう
- なんせしぜんが いっぱいだ
■ 直訳的には、こんな感じかもしれない。
久し振り 漢詩に遊ぶ 秋の夜
- 秋思 張籍
- 洛陽城裏見秋風
- 欲作家書意万重
- 復恐匆匆説不尽
- 臨行人発又開封
- ふるさとはなれ あきとなる
- てがみをひとに たくそうと
- あれやこれやと かいたけど
- てわたすまえに よみかえす
- ふるさとはなれ あきとなる
- いまはメールで すましても
- むかしはてがみ かいたもの
- ふうをするまえ よみかえす
- 鳥見に行かず うちにいて
- 暑い盛りに 詩を読んだ
- それからちょっと 考えて
- これでどうかと 書きつけた
- 江南 陸亀蒙
- 村辺紫豆花垂次
- 岸上紅梨葉戦初
- 莫怪煙中重回首
- 酒旗青紵一行書
- むらさきいろの まめのはな
- きしべにかぜの そよぐころ
- こころがゆらぐ おれなのさ
- のみやのもじが きにかかる
- むらさきいろの まめのはな
- きしべにかぜの そよぐころ
- こころがさわぐ おれなのさ
- のみやのもじが きにかかる
■ 文庫本を一冊鞄に入れた。
■ 机の上にあった、三体詩、だ。
■ パラパラ頁をめくっていると、こんな詩があった。
- 旅懐 杜荀鶴
- 月華星彩坐来収
- 嶽色江聲暗結愁
- 半夜灯前十年事
- 一時和雨到心頭
■ 意味的にも、だいたい分かる。
■ 詩を理解するとは、解説することでなく、・・・
■ 自分の言葉に置き換えた詩にすることだ。
■ ただ、これを四行翻訳詩にするには、・・・
■ どうだろう。・・・
■ まず、適当に、作って、また、そのうち見直すことにしよう。
- つきのあかりは いつしかきえて
- やまかげくらく かわおとかなし
- よふけのあかり こしかたのこと
- いちどにどっと あめふるおとに
■ 誰しも、独り、こんなコトをふと思うこともあるだろう。
■ 題の、・・・
- 旅懐
■ ↑、上に歌をリンクした。
■ 列車のなかで、・・・
■ 紙片に書き付けると、眠たくなった。
26文字の歌
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■ はるだから、・・・
- とっくに あさに なっていた
- そとでは とりが ないている
- よるに はげしく ふったから
- さくらの はなも ちっただろう
- ならば もすこし
- ねてようか
■ ある、といっても、・・・
- 春眠不覺曉
處處聞啼鳥
夜來風雨聲
花落知多少
- みそひともじは
- たんかのならい
- どどいつならば
- にじゅうろく
- はなはさくけど
- ちるのもはやい
- にじゅうすぎれば
- まがりかど
- あしをいためて
- どくしょもあきて
- てんきはよいが
- わしゃひるね
- ひるねから
- さめてきばらし
- はるのうた
- きばらしに
- それでなるのか
- なりません
- がめんをもじで
- ただよごすだけ
漢詩遊び、孟浩然
- 洛中訪袁拾遺不遇 孟浩然
- 洛陽訪才人
- 江嶺作流人
- 聞説梅花早
- 如何此地春
- みやこにともを たずねれば
- ちほうにきみは とばされた
- はやくさくのは うめのはな
- どうだいそっちは もうはるか
- 春望 薛濤(セツトウ)
- 花開不相賞
- 花落不同悲
- 欲問相思處
- 花開花落時
- はながさいても ひとりだし
- はながちっても ひとりだけ
- ふたりでみたい このきもち
- はながちるとき ひらくとき
漢詩遊び
- 送春辞 王維
- 日々人空老
- 年年春更帰
- 相歓在尊酒
- 不用惜花飛
- まいにちひとは おいてゆく
- けれどもはるは やってくる
- さけがあるから いじゃないか
- はなはちっても いじゃないか
■ 詩歌は英語でPoetry、ギリシャ語の「組み立てる」が語源だ。」、とあった。
■ 漢詩もそんな感じだ。
■ 漢詩だからチャイナーということではなくて、・・・
■ 夏目漱石の漢詩も定評があるようだ。
■ 沢山作っている。
■ 最後の方に、こんなのがある。
- 大愚難到志難成 五十春秋瞬息程
- 観道無言只人静 拈詩有句独求清
- 迢々天外去雲影 籟々風中落葉声
- 忽見閑窓虚白上 東山月出半江明
- 拈 / ひねる
- 籟々 / かすかに物音がひびくさま
- 迢々 / 遠くへだたるさま
■ しかし、まあ、組み立てる、という感じだ。
■ 漢詩は無理だが、7・5調でやってみよう。
- 時は流れて 天命を
- 知るべき歳は 早や来る
- 省みしても なにもない
- 我ただひとり 詩を作る
- 遠く流れる 白い雲
- かすかな風に 枯葉落ち
- 窓辺に寄れば ただ白く
- 東の山に 月の影
■ 調子、というのかな、詩は。
■ 2013-10-02、-03
■ カワセミの待ち時間にと、漢詩をひとつ拾った。
袁枚
莫説光陰去不還
少年情景在詩篇
燈痕酒影春宵夢
一度謳吟一宛然
■ 紙に書き、短い鉛筆も、ポケットに入れた。
■ ふうむ、なるほど、・・・
■ 字面は硬いが内容的には、・・・
ときはながれて ゆくけれど
むかしつくった うたがある
そうだあのとき こんなこと
よめばまぶたに よみがえる 遊水
■ まあ、こんな感じか、・・・
■ 古今東西、通じる人の心がある。
■ 翻訳するとはその心を自らの言葉にすることだ。
■ YouTube で世の歌をよく聞いている。
■ 日本の歌をもとに、例えば、英語の歌詞にする、それができれば楽しいのだろうけれど、・・・
■ ・・・、そんなふうに思いながら。
■ この漢詩、ラジオで解説していた、と、・・・
■ ふうん、・・・
■ 解説は必要だけど、できれば、日本語の詩にした方がいいように思う。
- 初夏 司馬光
- 四月清和雨乍晴
- 南山當戶轉分明
- 更無柳絮因風起
- 惟有葵花向日傾
- あめはあがって そらはすみ
- やまはくっきり まどのそと
- やなぎのわたげ もうとばず
ひまわりだけが さいている- あおいのはなが さいている 2016-10-14
■ こんな感じか、・・・
■ ラジオでは、どこぞの大学の学長が言ってたようなので、・・・
■ 真にうけたけれど、・・・
■ 一夜明けて、・・・
■ ホンマカイな、と思う。
■ チャイナーではヒマワリを向日葵と書くようだが、・・・
■ 牧野博士が指摘しているように、・・・
■ ヒマワリ(日車)は太陽に向かって花が動くわけではない。
- ■ 司馬光とはいつの時代の人か、・・・
- ■ そして、北アメリカ原産のヒマワリがいつ中国で見られるようになったのか、・・・
■ このあたりが決め手のひとつであろう。
■ しかし、まあ、いい。
■ 見直すべきだ。
- 初夏の詩
- あめはあがって そらはすみ
- やまはくっきり まどのそと
- やなぎのわたげ もうとばず
- ひまわりだけが さいている
■ こんな訳詩にしたが、ヒマワリではなく、「葵」の花ではないかと思う。
- あめはあがって そらはすみ
- やまはくっきり まどのそと
- やなぎのわたげ もうとばず
- あおいのはなが さいている
■ 白川静著「字通」を開いてみた。
■ この詩があった。
■ ちょっと、google翻訳してみよう。
- 別れの酒だ さあ飲もう
俺の杯 うけてくれ
花に嵐は 付きものだ
さよならだって 人世さ - We drink Let's drink of farewell
Me receive my cup
The storm's inherent in flower
Goodbye because this world is - google翻訳
■ ひらかなだけでは難しそうだから、漢字交じりにした。
■ この英訳でいいかどうか、よくは、分からないけれど、・・・
■ まあ、詩人が訳したら、もっと違ったモノになるのだろうけれど、・・・
■ 昨日ラジオで、高麗ウグイスの話をしていたのを小耳にはさんだ。
■ またその漢詩に諸葛孔明も出てきたようだ。
■ というのも、三顧の礼、のコトも言ってたようだからだ。
- 題名か作者は?
- え、分かりません
■ しかし、まあ、それはすぐ分かる。
■ まず、・・・
■ これを見た。
■ で、・・・
■ 次に「蜀相 杜甫」
蜀相 杜甫
丞相祠堂何處尋
錦官城外柏森森
映階碧草自春色
隔葉黄鸝空好音
三顧頻煩天下計
兩朝開濟老臣心
出師未捷身先死
長使英雄涙満襟
■ この詩のことだろうう。
■ インターネットというのは便利だ。
■ まあ、このように、・・・
■ ・・・、の時代からコウライウグイスは知られていた、ということになる。
- 趙師秀 有约
- 黃梅時節家家雨 うめはいろづき あめふるきせつ
- 青草池塘處處蛙 くさはみどりに かえるがさわぐ
- 有約不來過夜半 やはんすぎても こないじゃないか
- 閑敲棋子落燈花 ごいしをうてば 燈花がおちた
- 梅雨の池に 蛙が騒ぐ
- ローソク点し 碁敵待つが
- ともしび揺らぎ 夜半も過ぎて
- 碁石打つ時 燈花が落ちた
- あめふるいけに カエルがさわぐ
- ローソクともし あいてをまつが
- ともしびゆらぎ やはんもすぎた
- ごいしうつおと むなしくひびく
- あめがふるから こないのか
- よふけてゆらぐ ろうそくが
- したたりおちて はなとなり
- ごいしうつおと ひびくかな
■ 漢詩の場合、韻を踏む、とか約束事があるけれど、・・・
■ まず、・・・
- 趙師秀 有约
- 黃梅時節家家雨
- 青草池塘處處蛙
- 有約不來過夜半
- 閑敲棋子落燈花
- 梅雨の池に 蛙が騒ぐ
- ローソク点し 碁敵待つが
- ともしび揺らぎ 夜半も過ぎて
- 碁石打つ時 燈花が落ちた
- 山中 顧況
- 野人自愛山中宿
- 況是葛洪丹井西
- 庭前有箇長松樹
- 夜半子規来上啼
- 丹井 丹を掘った穴、煉丹術
- 白氏文集 秘省後廳
- 槐花雨潤新秋地
- 桐葉風翻欲夜天
- 盡日後廳無一事
- 白頭老監枕書眠
- あめにうるおう はなしろく
- きりのはゆれて ひはくれる
- いちにちとくに なにもなく
- ほんをまくらに ねてしもた
- ちょっと、部屋を片付けてください
- 自遣 羅隠
得即高歌失即休
多愁多恨亦悠悠
今朝有酒今朝醉
明日愁來明日愁
- うたいたいときゃ こえはりあげる
- うれいもあるし なやみもあるが
- さけがあるときゃ のんだらいいし
- あしたのことは あしたにするさ
■ こんなことは、どこの世にでもある、コトじゃなかろうか、・・・
■ 2018-01-08
- うたいたいときゃ こえはりあげる
- うたいたいときゃ こえたからかに
- 静夜沈沈著枕遅 静夜 沈沈として 枕に著くこと遅し
挑燈閑読列媛詞 灯をかかげて 閑かに読む 列媛の詞
才人薄命何如此 才人の薄命 何ぞ かくの如き
多半空閨恨外詩 多半は空閨 外を恨むの詩
- ひとりのよるは ねむれない
- むかしのひとは どうかしら
- ししゅうなどを よんでみる
ちてきなひとは けいえんか- おばかさんなら いいのかも 2018-01-20
- すきならすきと いえばいい
- おんなごころは うたえない
君來莫乘車,車聲驚我鳥
君來莫騎馬,馬口食我草
君來毋清晨,山人怕起早
君來毋日暮,日暮百花老
Jūn mò xiào lóu gāo, lóu gāo gù yì hǎo.
Jūn lái shílǐ wài, wǒ yǐ jiànliǎoliǎo.
Jūn lái mò chéng chē, chē shēng jīng wǒ niǎo;
jūn lái mò qímǎ, mǎ kǒu shí wǒ cǎo;
jūn lái wú qīngchén, shān rén pà qǐ zǎo;
jūn lái wú rìmù, rìmù bǎihuā lǎo
■ 今日も寒い。
きみがくるのを しってたぞ
とうのうえから みてたのさ
ばしゃでくれば とりさわぎ
うまできたなら くさをくう
・・・
あさはやければ ねているし
ひぐれにくれば はなはない
・・・
ちょうどいいよ いまごろが
いいときにきた さあのもう
はなはみごろで いいひより
ぐっといっぱい やんなはれ
・・・
■ と、まあ、自分でも書きたくなるのだ。
■ 三体詩で何かないかな、という感じ、・・・
■
- 銀燭秋光冷畫屏
- 輕羅小扇撲流螢
- 天階夜色涼如水
- 臥看牽牛織女星
■ さて、次のように俳句にしてみた。
- 輕羅小扇撲流螢
- 流れ飛ぶ 蛍ほたりと 打つ団扇 遊水
- ながれとぶ ほたるほたりと うつおとめ 遊水
■ 自分の言葉に置き換えた詩にすることだ。
■ まず、適当に、作って、また、そのうち見直すことにしよう。
- 旅懐 杜荀鶴
月華星彩坐来収
嶽色江聲暗結愁
半夜灯前十年事
一時和雨到心頭
つきのあかりは いつしかきえて
やまかげくらく かわおとかなし
よふけのあかり こしかたのこと- いちどにどっと あめふるおとに
- じゅうねんか りょかんでひとり のむさけに いつしかつよく あめのおとする
- とぶとりもたえ ひともなく
- みのかさつけた じいさんの
- こぶねがひとつ あるだけで
- ゆきふるかわに さかなつる
- 千山鳥飛絶 萬徑人蹤滅
- 孤舟蓑笠翁 獨釣寒江雪 江雪 柳宗元
- つりぶねや みのかさゆきに うごかざる
- 雁がねも しずかに聞けば からびずや 酒しひならふ この比の月
- からぶ
- 枯ぶ
- 乾ぶ
- 枯淡
- 枯寂
- 春・夏、ふとくおほきによむべし
- 秋・冬、からびほそくよむべし
- 恋・旅、ことに艶によむべし
■ あれ、れ、・・・
■ 私が「から」は唐天竺の「唐」ではないのかな、と思ったのは、・・・
■ 記憶のどこにあったからなのか、・・・
- 魯郡東石門送杜二甫 李白
- 酔別復幾日
- 登臨偏池台
- 何言石門路
- 重有金樽開
- 秋波落泗水
- 海色明徂徠
- 飛蓬各自遠
- 且尽林中盃
- ■ この別れのあと、李白と杜甫で会うことがなかったそうな。
- 李白 - Wikipedia
- 酒豪。杜甫は李白のことを「李白一斗詩百篇」と、・・・
- 飲中八仙 - Wikipedia
- 杜甫 - Wikipedia
- 国破山河在 城春草木深
- 感時花濺涙 恨別鳥驚心
- 烽火連三月 家書抵萬金
- 白頭掻更短 渾欲不勝簪
- 松尾芭蕉 - Wikipedia
- 杜甫に傾倒
- 夏草や兵どもが夢の跡
- 越智越人 - Wikipedia
- 酒好き
帰雁 杜甫、芭蕉・越人連句、参考資料
■ ところで、・・・
■ 深川の夜の連句の座で、越人が思い浮かべたのは杜甫の詩に違いないが、・・・- 歸雁 杜甫
- 東來萬里客
- 亂定幾年歸
- 腸斷江城雁
- 高高向北飛
■ この詩かどうかは分からない。
■ しかし、まあ、どんな詩か、一応、考えてみよう。
■ 今回、初めて知ったが、・・・
■ 「東來」は「春」のことのようだ。- ここにきたのは はるのこと
- とらわれのみで かえれない
- きせつはめぐり わたりどり
- こきょうのそらへ たかくとぶ
■ 意味的にはこんな感じか、・・・■ 杜甫の故郷は北の方だった。■ 世の中が安定し、いつになったら帰れるのだろうか。■ 「東來」が春だということで、はや一年が過ぎてしまったことがわかる。■
■ 深川の夜の連句の座で、越人が思い浮かべたのは杜甫の詩に違いないが、・・・
■ しかし、まあ、どんな詩か、一応、考えてみよう。
■ 今回、初めて知ったが、・・・
■ 「東來」は「春」のことのようだ。
越人 連句
- 雁がねも しずかに聞けば からびずや 酒しひならふ この比の月
- 枯らびていますね
- 枯らびてはないですね
- からび・ず・や
■ からびてないことはない、というコトか。
■ よく分からないが、越人はどのように書いているのだろうか、・・・
■ 直筆がみたい。
■ あるいは「ず」でなく「す」と書いているのではないだろうか、とも思う。
■ 発句の、意味からみれば、・・・
■ 「静かにきけば、からびていますね」ということになるはずなのだ。
■ ・・・
- 枯れる
- 涸れる
- 深川の夜
- 雁の声
- 雁を詠んだ漢詩
- 「唐」
- からび
- 秋・冬、からびほそくよむべし
- ひ・からび・る
- 干乾びる
- 秋や冬の歌は「からび ほそく 詠むべし」
- ■ こんなのがあるのに気付いた。
- ■ 下記のこの頁とは無関係だけれど、・・・
- ■ 昔、・・・
- しろきすな ひとつぶおとす ありじこく
- ■ こんな句など、幾つか投稿したことがある。
■ 短歌として読むなら面白くはない。
■ 仮に越人や芭蕉が俳句でなく短歌形式で詠むとすれば、どうなるのか、
■ と思うけれど、・・・
■ 思ってみてもしょうがない。
- 芭蕉庵 夜なく雁の 声聞けば 杜甫の帰雁に ふるさと想う
- 歸雁 杜甫
- 東來萬里客
亂定幾年歸
腸斷江城雁
高高向北飛 - 旅先で 逝きたる杜甫を しのびつつ 深川の夜の かりがねの声
■ 芭蕉と越人が36歌仙を巻いたのはこの時だけだった。
- 嫌われたんだ
■ そうともいえるし、逆も言えないことはない。
■ しかし、まあ、嫌われたというより、底が知れたということだろう。
- 送別 王維
- 下馬飲君酒
- 問君何所之
- 君言不得意
- 歸臥南山陲
- 但去莫復問
- 白雲無盡時
- わかれのさけを のむときに
- どこへゆくかと たずねたら
- どこへゆくとは きめてない
- いなかぐらしを しようかと
- なるほどそれも いいだろう
- ならばくうきも うまいだろ
■ そして、それをもとに4行詩を書いた。
- ゆきがふりやみ いなかみち
- あちらこちらに うめもさき
- のみやもあるが すどおりだ
- きみがいるなら いいのだが
- 寄友 李群玉
- 野水晴山雪後時
- 獨行村路更相思
- 無因一向渓橋酔
- 処処寒梅映酒旗
- だから感想を七言絶句にて綴ったのである。
■ 子規・七草集を見れば分かるのだろうが、・・・
■ 例えば、5番目の詩、・・・
- 長堤尽処又長堤
- 桜柳枝連桜柳枝
- 此裡風光君独有
- 六旬閑適百篇詩
■ と本を開いてみたら、その詩はなくて、・・・
■ こんな詩があった。
- 夏日 戴復古
- 乳鴨池塘水浅深
- 熟梅天気半晴陰
- 東園載酒西園酔
- 摘尽枇杷一樹金
■ 「乳鴨」とは何か奇異に感じる。
- 乳児
■ 哺乳動物じゃあるまいし、と思う。
■ 白川静著「字通」をみると、象形文字の元々のカタチを見誤ったようだ。
■ まあ、いい。
- 「天気半晴陰」、これは、日本で言えば、「五月晴れ」に当たる。
- いけをせましと かものひな
- うめはじゅくして さつきばれ
- のんでのんで またのんで
- びわのみみんな たべつくす
■ そして、以前、文芸春秋「司馬遼太郎の世界」、↑、も幾つか再読した。
■ 「馬上少年過ぐ、伊達政宗」に次の、・・・
- 馬上少年過
- 世平白髪多
- 残躯天所赦
- 不楽是如何
- 四十年前少壮時
- 功名聊復自私期
- 老来不識干戈事
- 只春風抱桃李巵
- 咲きしより 今日散る花の 名残りまで 千ゝに心の くだけぬるかな
■ そして、批判的に解説している。
- 曹操も正宗も、詩の材料にはこまらなかった。
- なぜならば材料はつねに自分であった。
- しかも、その自分が、尋常人ではない。
- さらにこのふたりのこすからい詩人、・・・
■ この短編ばかりでなく、私が読んだ、幾つかの小説でも、・・・
■ 同様の「おとしめ」が書かれている。
■ 全体的には「読ませる」文章ではある。
■ しかし、・・・
- いかにも、下品だ。
■ 詩歌とは、元々、自らの「心」、思いを詠むものである。
■ 後の世の人が、・・・
■ いかにも、自分はアイツの人間性を知っている。
■ と、見透かした、かのごとくに、こすからい、などと書くのは感心しない。
■ その時代時代の生き様があるのだ。
■ 伊達政宗に限らず、その人の人生は、その人のモノなのだ。
■
■ まあ、こんなことを書いてもしょうがないのだが、・・・
■ 書かずにはいられなかった。
■ 元の漢詩から離れ、これだけを自分の詩として考えるなら、・・・
■ もう少し表現を変えた方がいいかもしれない、と思う。
■ しかし、まあ、これは、これでいいとしよう。
- 別れの酒だ、 さあ飲もう。
- これから君は どこへ行く。
- 俺の思いは 遂げられず、
- 山の麓で 暮すんだ。
- なるほど それも いいだろう。
- 尽きない 白い雲がある。
- It is a wine of farewell, Come and drink it.
- now where to go to you.
- My thoughts can not be made,
- I do live at the foot of the mountain.
- I see it also would be nice.
- there is a white cloud that does not run out.
■ だいたい、私は英語が不得意だ。
■ 日常使うこともない。
■ 西部劇を見るときには必要だけれど、・・・
■ 英語の詩も、漢詩と同様に「韻を踏む」のがいいのかもしれない。
■ しかし、そんなこと、私にとってはどうでもいい、といえば、どうでもいい。
■ 英語の詩として完成させようとも思わない。
■ ただ、・・・
- It is a wine of farewell,
■ ・・・
■ それは、次の頁だった。
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