玉葉和歌集 冬 1036
■ 2023-06-03
■ 玉葉和歌集を見たことはなかった、ような気がする。
■ たまたま、時実新子・恋歌ノート、に次の紫式部の歌があったので見てみた。
■ この歌は他と比較するとよく分かる。
■ 例えば、・・・
- 年暮れて わがよふけゆく 風の音に 心のうちの すさまじきかな 紫式部
- 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 小野小町
- 花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり 入道前太政大臣
■ 3」の歌が、一番内容的に平凡だ。駄作だと言ってもよい。
■ 2」の歌は、ある意味で、自分の美貌を意識し過ぎている。
■ 1」の歌は、男女問わず、だれにも共通する感慨であろう。
■ 特に、後期高齢者など、納得する人も多いのではないか。分かりやすい。
■ 紫式部は、あるいは、美人ではなかったかもしれない。いわは普通の人だった。
■ だから、ごく自然に人生観を詠むことができたように思う。
■ 藤原定家は、百人一首に、各作者の一番の秀歌を選んだわけではない。
■ 当然のことだ。
■ これについては、以前、何度も書いた。
■ 例えば、・・・
■ 定家が、それぞれの歌を選んだ理由をやはり考えた方がいい。■ 自分の歌が最高峰にあることを強調したいのだろう。
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