2025年7月25日金曜日

燈花、和蝋燭に燈花はできるのか


■ 2025-07-25

文字として読めるのだが、何か分からないモノがある。
また、文として読めるのだが、意味が通じないモノがある。
それが気になる。
要するに事実とは何か。
水滸伝は何度も映画化されているが、「清明上河図」から入るのがあり、これは面白く見た。
これより後で作られた大掛かりな映画は、映画製作者の意図が入り込んでいるようで、どうかな、という感じもした。
YouTube で見ると、リンクはほとんど切れていてどの映画だったか分かりにくくなった。
まあ、いい。

30th May 2016

水滸伝

■ YouTubeで映画を見たときもどこかに、カササギが出てきた。
■ 魯智深が出てくるところだったが、どこだったか、・・・
■ 施耐庵・作、駒田信二・訳・水滸伝・平凡社、第二十二回に、こんな記述があった。
  • 柴進は宋江を助け起こして
  • 「昨夜は燈芯がはぜ、今朝はカササギがさわぎましたゆえ、なにかの吉兆とは思いましたが、大兄がお見えになろうとは」と、満面に笑みをたたえた。
■ 水滸伝は、
  • 水滸傳は、明代の中国で書かれた。
■ この頃の、カササギの捉え方を表している。
■ あるいは、・・・
  • 爆ぜる
  • 騒ぐ
■ このコトに意味があるのかもしれないけれど、・・・

 

■ 水滸伝に出てくる、カササギの話を書いた。
  • カササギ - Wikipedia  中文
  • 喜鹊:Pica pica英语:Eurasian magpie),又名鹊、烏鵲、客鹊、飞驳鸟、干鹊、神女。
■ 中国語のWikipedia を見れば、・・・
■ ななるほど、喜鹊、か、・・・
■ 最初の部分で、「吉兆」、だな、という感じだ。
  • 喜鹊是非常受欢迎的一种鸟类,是好运与福气的象征
  • 喜鹊 google翻訳
  • Magpie google翻訳
■ カササギ自体が「吉兆」であるとされているようだ。
■ カササギは、佐賀県が有名だが、そんなに遠くまで行かなくてもいい。
■ 加古川市・浜の宮で撮ったことがある。


 

■ 原文では、どのように書かれているのか、・・・
■ ちょっと、見てみた。↑
  • 柴進扶起宋江來,口裏說道:
  • 「昨夜燈花報,今早喜鵲噪,不想卻是貴兄來。」
  • 滿臉堆下笑來。
■ ここには、「吉兆」の文字はない。
■ もう一度、見てみよう。
■ 駒田信二 中國古典文学大系 平凡社 水滸伝。これは文庫本にもなっているようだ。
  • 「なにかの吉兆とは思いましたが、」
■ この分部は、・・・
■ 訳者の駒田信二が、説明のため付け加えたことが分かる。
■ と、いうか、・・・
■ カササギをさす、・・・
  • 喜鵲
■ この文字を「喜」と「鵲」に分けて訳した、と考えてもいいかもしれない。
■ ただ、上にあげた「水滸全傳」の他に、異本があるかどうかは知らない。
■ しかし、まあ、翻訳というのは、面白いものだ。
  • 昨夜燈花報
■ この分部にしても、・・・
■ 自分自身が翻訳して、どの程度のモノになるか、と、考えると、・・・
■ 上手いものだと思う。
  • ・・・ 2016-06-23 追記、「燈花」と「爆ぜる」こととは無関係。
■ 昨今、新聞記事などを見ても、
■ 日本語の程度が、低下しているのか、・・・
■ 考える力がなくなっているのか、・・・
■ あるいは、読書などしてないのかもしれないのか、と、何か、・・・
■ まあ、いいか、・・・
  • そんなもんだよ 
■ ということか。





■ 白川静著、字通を開いてみた。
鵲噪、かささぎが鳴きさわぐ。吉事の兆。[宋史、方枝下孫守栄伝]一日、庭鵲噪ぐ。之れを占はしむ。曰く来日哺時(夕)當に寶物到あるべしと。期の明日に至るに及んで、李全、果たして玉桂斧を以て貢とな為せり。
■ 水滸伝の原文は、対になっている。
昨夜燈花報,今早喜鵲噪
■ 従って、次のように分ける、ということかもしれない。
  • 昨夜 燈花 報
  • 今早 喜鵲 噪
■ 或は、・・・
  • 今早 喜 鵲噪
■ このように解してもいいのかもしれない。
■ カササギは、「鵲」で、・・・
■ 喜鵲の「喜」は形容詞と見てもよいかもしれない。
■ 追記、白川静著、字通では
灯花、燭のもえかすが花の形に固まったもの。財を得る吉兆という。

3rd June 2016

■ 魏志倭人伝に「鵲」が記述されているのは、よく知られている。
  • 其他牛馬虎豹羊
■ 即ち、邪馬台国には、「カササギはいない」、と。
■ 先に、Wikipedia を見たとき、・・・
  • 喜鵲
■ とあったけれど、・・・
■ 「喜」は、やはり、修飾語だった、ということか、・・・
■ 白川静のあげた用例では、「宋」代の話で、「魏」よりずっと後のことだ。
■ 邪馬台国には、カササギはいなかった、からといって、・・・
■ 日本列島にカササギがいなかった、とは言い切れないかも、・・・
■ というのは、・・・
  • ■ 魏志倭人伝に出てくる「魏」の国の人、あるいは、魏の国の関係者は、・・・
  • ■ 卑弥呼が使者を送ったことから、・・・
  • ■ 帰国する使者と、魏からの贈り物を載せて、・・・
  • ■ 卑弥呼の使者の案内で邪馬台国に来ただけで、・・・
  • ■ 他の地域に行ったということではなかった。
■ 確か、北海道でも見られているが、あれはなんだったか、・・・
  • 活動の目的と概要 | 北海道カササギプロジェクト
  • カササギ - Wikipedia
  • Eurasian magpie distribution map

23rd June 2016

水滸伝、Pearl S. Back
■ 2016-06-23
■ 昨日、注文した本「ALL MEN ARE BROTHERS」 の入荷の知らせを受けた。
■ で、梅田まで出た。
■ 帰りに千里南公園に寄って、カワセミがすぐ来たので、撮って帰宅した。
■ ・・・
■ 2016-06-08
■ 取りあえず、・・・


ALL MEN ARE BROTHERS


23rd June 2016

■ ・・・
  • なら燈花会 - Wikipedia - 奈良市
  • 燈花とは、灯心の先に形成される花の形をしたろうの塊のことで、
  • 仏教において、これを縁起の良いものとすることに由来して「燈花会」と命名されている。

  • 灯明 - Wikipedia
  • 神仏に供える灯火を灯明という。
  • 仏教では、サンスクリット語の「ディーパ」の訳で、闇(無明)を照らす智恵の光のこと。
■ 蝋の塊
■ んっ、ホンマかいな。
■ ホンマのようだ。
■ ・・・
■ さて、振り返ってみよう。
■ 水滸伝では、・・・
  • 昨夜 燈花 報
  • 今早 喜鵲 噪
■ ・・・
  • Last night on the candle.I saw flower form  from the tallow
  • and this morning a magpie called,

  • but I did not know that the happiness
  • they portended was the coming of this hornered brother.
■ パール・バックは、・・・
  • 生後3ケ月で中国に渡っていて、・・・
  • 中国名:賽珍珠(サィ・チンシュ)。英語と中国語の両言語を話すバイリンガルとして育った。
■ ということで、この記述はそのまま受け取っていいだろう。

 
25th June 2016

水滸伝、挿し絵

■ all men are brothers ハードカバーの方には、色付きの挿絵があるようだ。
■ 漢字が下手くそだな、という感じだった。
■ メキシコ人だ。
  • ミゲル・コバルビアス - Wikipedia

10th July 2016

■ 古いローソクがあった。
■ 傾けて、そのローを何かに使用した感じだ。
■ これが周りにうまくできれば、キレイかもしれない。
■ しかし、現在、ローソクを使う機会はほとんどない。

10th July 2016

■ 先に、パール・バックの水滸伝で「燈花」について読んだ。
  • 別冊墨 1988年 第9号 漢詩と書 名詩鑑賞と書作ガイド 歴代名詩百選
■ この本の、石川忠久「漢詩歳時記」に、詩・有約があげられていた。
■ この詩にも「燈花」が出てくる。
■ 解説を読むと、・・・
  • 燈火(ともしび)の芯がポトリと落ちる。
■ などと、書いてある。
■ どんなことか、想像できない。
■ ともしびがローソクだとすると、芯は糸とか紐とか燃えやすいもので出来ている。
■ それが燃えると焦げて黒くなる。
■ 段々その芯もなくなってゆく。
■ それは、ローソクを使ったことがあれば、すぐ分かる。
■ 芯はポトリと落ちたりはしないだろう。
■ 燃え尽きるだけだ。
■ ましてや、・・・
■ 碁盤に碁石を置いたときに落ちるはずもない。
■ 言葉というものは、案外具体的なことからきているものだ。
■ ・・・、とあれば、「花」から想像できるものだろう。
■ 一般的に花、といったら、どんなモノか、考えてみればいい。
■ 例えば、小学生高学年程度の子供に、何か「花」を描いてみて、・・・
■ ・・・、そういうことでしょ。
■ ところで、この漢詩、最後が、一番いいたいところだろう。
■ ということは、全然分かってないな、ということになる。
  • 約束したのに、真夜中になっても来ない。
  • 碁石をパチリと碁盤に叩き付けるように置いたとき、・・・
  • ローソクの滴の塊がポトリと落ちた。

10th July 2016

来ると言ったが、来ないじゃないか


  • 黃梅時節家家雨    うめはいろづき あめふるきせつ
  • 青草池塘處處蛙    くさはみどりに かえるがさわぐ
  • 有約不來過夜半    やはんすぎても こないじゃないか
  • 閑敲棋子落燈花    ごいしをうてば 燈花がおちた
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2017-09-25 以下、追加
  • 梅雨の池に 蛙が騒ぐ
  • ローソク点し 碁敵待つが
  • ともしび揺らぎ 夜半も過ぎて
  • 碁石打つ時 燈花が落ちた

  • あめふるいけに カエルがさわぐ
  • ローソクともし あいてをまつが
  • ともしびゆらぎ やはんもすぎた
  • ごいしうつおと むなしくひびく
  • あめがふるから こないのか
  • よふけてゆらぐ ろうそくが
  • したたりおちて はなとなり
  • ごいしうつおと ひびくかな

■ 読む人に「燈花」が分からなければ、・・・
■ その言葉を用いてもしょうがないかもしれない。

11th July 2016

■ 漢詩の場合、韻を踏む、とか約束事があるけれど、・・・
■ 日本の詩の場合は、必ずしも、そんなものを考えることはない。
■ もう少し自由に作ってみよう。
■ まず、・・・
  • 趙師秀 有约
  • 黃梅時節家家雨
  • 青草池塘處處蛙
  • 有約不來過夜半
  • 閑敲棋子落燈花
■ この詩が作られた時代、照明のひとつがロウソクだったとして、・・・
■ 日常的に使っていたとしたら、・・・
■ ロウソクに関することは、当たり前の感覚としてとらえられたのだろうと思う。
■ 線香の燃え尽きる時間を時計代わりにする、ということは日本であった。
■ ロウソクがどの程度の大きさのものかは知らないが、・・・
■ 長時間では燃え尽きてしまう。
■ ・・・
■ 隙間風などで蝋燭の火が揺れて滴り落ちる。
■ その蝋の滴りが固まり、縁に塊ができて、次第に大きくなる。
■ 時とともにローソクは短くなってゆく。
■ そんな時間の経過の結果として、燈花があるのだろう。
■ 当時の人は、燈花という言葉でそれらが理解できたと思われる。
  • 梅雨の池に 蛙が騒ぐ
  • ローソク点し 碁敵待つが
  • ともしび揺らぎ 夜半も過ぎて
  • 碁石打つ時 燈花が落ちた
■ 感じとしては、こんなモノか、・・・
■ 今度は、やっつけてやるから待っておれ、といっても、雨だ。
■ 来ないかもしれないが、まあ、いい。
■ どうせ、結果は知れたこと、・・・
■ 来るまで、棋譜を並べて過ごした。


27th September 2017

  • 趙師秀 有约

  • 黃梅時節家家雨    うめはいろづき あめふるきせつ
  • 青草池塘處處蛙    くさはみどりに かえるがさわぐ
  • 有約不來過夜半    やはんすぎても こないじゃないか
  • 閑敲棋子落燈花    ごいしをうてば 燈花がおちた
■ もう一度、とりあげておこう。
■ 「有約」という題だから、・・・
  • 来ると言ったが、来ないじゃないか
■ ということばが浮かんだのだけれど、・・・
■ 約束したのに、来ないから、・・・
■ 囲碁友達を、軽くなじっているのだけれど、・・・
■ 怒っているわけではないだろう。
■ それに、夜半過ぎまで待っていたのだろうけれど、・・・
■ ただ、ひとり碁を打っていたわけでもなく、・・・
■ この詩を思い浮かべていたのかもしれない。
■ 筆を持ち紙に書き留めていたのかもしれない。
  • 燈花
■ という言葉がどの程度一般的だったのか、知らないけれど、・・・
  • 閑敲棋子落燈花
■ やはり、この部分が、この詩の見せどころだろう。
■ しかし、・・・
■ 現代、私の日常生活に、ローソクはない。
■ 燃え尽きるまでの時間感覚もないし、・・・
■ 炎が揺らぐ隙間風もない。
■ 従って、「燈花」もない。
■ また、偶然そんなコトになったのかもしれないけれど、・・・
■ 現実的には、碁石の打つときの振動で「燈花」が落ちることもないだろう。
■ だから、作り過ぎという感じではある。
■ 「燈花」に拘らなくてもいいように思う。
  • あめがふるから こないのか
  • よふけてゆらぐ ろうそくが
  • したたりおちて はなとなり
  • ごいしうつおと ひびくかな
■ 漢詩では「韻」が大切なんだろうけれど、・・・
■ 日本語の詩としては、書き留める、というのではなく、・・・
■ 7・5調とか、全体的に流れがある言葉がいいのだろう。

10th November 2017

水滸伝、と、燈花のこと


  • ■ 帰りに、紀伊国屋に寄ったら、水滸伝の文庫本が目に付いた。
  • ■ 1冊目だったかの最後に、「燈花」の部分の注があった。
■ 先日こんなことを書いた。
■ 今日は、午後から、大阪・紀伊国屋まで行った。
■ 井波律子訳・水滸伝・1、2を買った。
■ 3はまだ、発行されてないようだ。
■ さて、・・・
柴柴進扶起宋江來,口裏說道:
「昨夜燈花報,今早喜鵲噪,不想卻是貴兄來。」
滿臉堆下笑來。 

進は宋江を助け起こし、口の中で、「昨夜は灯花の知らせがあり、今朝は鵲が鳴き騒ぎましたが(吉兆)貴兄がおいでくださるとは思いもよりませんでした」と言い、顔中に笑みをたたえた。
■ 注に
  • 灯心の先の燃えカスが花の形になること、および鵲が鳴くのは吉兆だとされる。
■ 些細な、ことだけれど、・・・
■ この日本語の文章は、おかしい。
  • 灯心
  • 燃えカス
  • 花の形
■ 普通、灯心は紐など繊維であって、燃えカスは煤にならず残っている黒い炭素だ。
■ 燃え尽きてないのだから、一応、形はあるけれど、・・・
■ 燃えカスになると、まともな形などない。
■ 従って、花の形になるはずはない。
■ まして、それがなぜ「吉兆」になるのか、・・・
■ まったく想像できない。
■ 「カス」が吉兆であるはずがない。
■ 「黒」が吉兆であるはずがない。
■ 白、とか、赤ならまだしも、・・・
  • ■ 蝋燭のロウが、風に揺らいだ炎で溶けて、縁に固まり、花のようになる。
■ と、まあ、そういうことでしょ。
■ パール・バックの訳本なども参照した方がいい。

2025-07-25

■ 井波律子の師は吉川幸太郎だ。
吉川幸次郎・清水茂訳、完訳・水滸伝、岩波文庫
■ この本には
「ゆうべは燈芯のはしゃぎ、今朝はまた嬉しいかぎりのカササギの鳴き声、さては見えるのでありましたか。」
■ こんなことだったので、注を付けたのだろうが、余計なことをした、ということのようだ。

28th October 2017

■ 「燈火」の関係で、・・・
  • 来ると言ったが、来ないじゃないか 2
■ こんなことを書いた。
■ この時、季節は梅雨時だった。
■ 今は、もう秋、・・・
■ すぐそこに台風が近づいている。
■ 秋の長雨の季節だ。
■ 夜長の季節でもある。
■ バスの窓から、雨を眺めていると、こんな句が浮かんだ。
  • 碁敵が 今日も来たらず 夜長かな
■ 「ゴガタキ」という響きがよくない。
■ 囲碁を知らない人には通じないかもしれない。
■ しかし、まあ、いいか、・・・


水滸伝

■ 昨日、ついでに、紀伊国屋に寄ったら、出版されていたので「五」を買った。
■ 以前、駒田信二訳のモノは古本屋には、上、中はあったが、「下」がなく、・・・
■ 今回初めて揃ったことになる。
■ 水滸伝は、幾つか種類があるようで、・・・
■ 例えば、パール・バックが翻訳したものは、今回のモノと長さが違う。

14th November 2019

  • 武松醉打蔣門神
  • ■ 水滸伝の映画は幾つも作られているようだが、・・・
  • ■ これは見たことがなかったかも、どうかな、・・・
  • 武松醉打蔣門神 (新版水滸-熱血!!)
  • ■ こっちの方が面白い。 
薦めたくなる本 2019-11-09 日本経済新聞

■ こんな記事があった。
■ 「本屋大賞」なのか、・・・
■ 10冊のうち4冊読んでいた。
■ 意識して選んだわけではない。
■ 古本屋にあったのを拾っただけだ。
■ それほどお薦めでもないかもしれない。
■ ところで、自分なら薦めたくなる本があるだろうか、・・・
■ 最近?読んだのもでは、水滸伝かな、・・・
■ これは、以前、YouTube で動画を見たし、・・・
■ 別の訳者の本も買っていて、それは3冊のうち2冊を読んでいた。
■ 今回のもの、一冊めを買ったとき、5冊までは出てなかった。
■ 最後まで読んで、映画と同じだ、と分かった。
■ 以前も書いたが、パール・バックの訳では途中まででしかない。
■ 話としては面白くなくなってゆくが、最後の滅びに、やはり意味があるように思う。
■ 支配者と、その取り巻きの、おべっか使いが相変わらず、のさばり続け、・・・
■ 世の中、何も良くならないということだ。
■ 今回、水滸伝に関する頁を振り返ってみて、・・・
■ 「燈花」とすべきところを「燈火」としていたのに気付き訂正した。

8th February 2020

  • 北方謙三 - Wikipedia
  • 井波律子 - Wikipedia
  • 井波律子 画像
■ 井波律子のことを知ったのは水滸伝だった。
■ 今朝の日本経済新聞・半歩遅れの読書術にこの人の名があった。
■ 中学時代の同級生が、たまに電話をかけてきて、
■ 北方謙三の本が面白い、と、なんども薦めるのだけれど、・・・
■ まあ、それもいいか知らんが、とにかくこっちを読んでみろ、と言ってやる。
■ 井波律子の水滸伝は面白い。
■ 水滸伝については、何度か書いた。
■ もう一度書いておこう。

18th May 2020

井波律子の死亡記事があった

水滸伝』 講談社学術文庫(全5巻)2017年9月-2018年1月。元版は百回本。

■ 帰りに、紀伊国屋に寄ったら、水滸伝の文庫本が目に付いた。
■ 1冊目だったかの最後に、「燈花」の部分の注があった。

  灯心の先の燃えカスが花の形になること、

■ この日本語の文章は、おかしい。
■ 井波律子との出会いは、この注からだったけれど、・・・
■ 今日、この人の死亡記事があった。

2024-07-19

■ 山本淳子・紫式部ひとり語り・角川ソフィア文庫を読み終えた。

公任様はご自分の著書「和漢朗詠集」に「遊仙窟」の一節を採っておられ、あの伝奇には詳しい。だから・・・

■ などとあるので、一応、「和漢朗詠集」と「遊仙窟」を見てた。
■ 「遊仙窟」はいつ買って読んだったのか全く記憶にない。
■ 中国では早くに散佚し、日本だけ伝えられていて、「長恨歌伝」とともによく知られていたようだ。
■ 中国では、魯迅が見出し序文をつけたとか。
■ 上品ではなく、あまり面白い読み物とは言えない。
■ もう少しこなれた訳であればよいけれど、・・・

五嫂が、振り向いて笑いながら十娘に行った。「今朝、かささぎがさえずりあっていましたが、ほんとうにいいお客さまがお出でになったわね」

■ こんなところがある。
■ カササギという鳥の話は、この部分以外にもあるが、取り上げておこう。
■ 原文は
  • 五嫂廻頭、笑向十娘曰、今朝聞鳥鵲語、真成好客来
■ カササギが鳴くと何か良いことが起こるという話は水滸伝にもあった。


‎‎‎2011‎年‎1‎月‎25‎日、‏‎11:09:16  加古川市・浜の宮

■ 水滸伝では、「燈花」と「鵲」は吉兆として並べ記述されていて、
■ 何度か書いた。

 

2025年7月18日金曜日

本ができた、と、雨乞いのこと。

■ 2025-07-18
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出版社や価格は、この↑頁を見てください。



■ 2025-07-19
■ 日本書紀には、持統天皇の時代に、「請雨」、即ち、雨乞いの記事がいくつもある。
■ 持統天皇が藤原京に遷ったのは八年十二月六日だった。
■ 翌、九年六月三日に雨乞いをしている。
■ はるすぎて夏来にけらし、と詠んだのはこれより少し前のことではないかと思う。


■ 2025-07-20








2025年7月14日月曜日

紀貫之の歌の解釈を比較してみる。花ぞむかしの香に匂いける

■ 2025-07-14
■ 百人一首はいつくかの時代を経て多くの人が解釈などしている。
■ 比較するのもいい。
■ 学者、歌人、詩人、小説家の解釈を取り上げ参考にしてみよう。

学者、
あなたの方は、さあどうだか、お気持ちも知られないけれど、さすがにこの旧都奈良では、花の方だけは、昔のままの香で咲き匂っていますね

歌人、
人の心はなるほど見定めがたいもの、とはいえ、むかしの時間が残るふるさとには、梅の花が咲き、変わらぬ思いがここにあるようになつかしい香りを漂わせている。

詩人、
人のこころは
さあ、わからない
揺れ動き
あてにならないものだが
ふるさとの梅は
こうして 今も 香っている
昔と 少しも 変わらずに
 
小説家
あなたは さあね
どんなお心かはわかりませんが
この昔なじみのふるさと
そこに咲く花は
昔にかわらぬよい匂いで私を迎えてくれますからねえ

紀貫之 
はつせにまうづるごとに、宿りける人の家に、ひさしくやどらで、程へて後にいたりければ、かの家のあるじ、かくさだかになんやどりはあると、いひいだして侍りければ、そこにたてりける梅の花を折りてよめる
人はいさ こゝろもしらす ふるさとは 花そむかしの かにゝほひける  紀貫之

遊水
あなたの気持ちは知りませんが、ふるさとだと思っていますよ私は
昔変わらぬ、この花の香のようにふくよかな匂いのあなたがいるのですから

■ この歌を誰に渡したのか考えれば、堅物のような貫之だとて、この程度のベンチャラは言うたんちゃうかいな。
■ 花そむかしの、の花は、やはりこの歌を渡した相手の女のことを指していると思われる。あなたは昔と変わりまへんなあ。お肌つやつやでんがな。

宿の女将
よおいうわ
けど、よう来てくれはりました
さあ、のんでおくれやす

■ 奈良の都から離れた初瀬の方の地方言葉は知らないが、適当に書いてみた。

2025年7月10日木曜日

推理小説と百人一首

■ 2025-07-10
■ 百人一首に関する本はたくさんあるようだが、
■ 最近買った、田辺聖子の小倉百人一首は読み物として、寝転がって読むのに適している。
■ 天智天皇の項の最後の方に、「新古今集」でみれば、二首目は後鳥羽院のお作で「ほのぼのと 春こそ空に 来にけらし 天の香具山 霞たなびく」何と暗示的! この事実も織田氏のご指摘で、はじめて私は気づいたことであった。ともかくどこにも後鳥羽院の投影がある。--「百人一首」は謎の多い歌集で、これからどんな説がとび出してくるか楽しみである。
■ などと書いている。
■ この文章から察すると田辺聖子は新古今和歌集は読んでないようだ。
■ 百人一首の2首目は持統天皇の歌であるが、新古今集の一首目は持統天皇の作であるかにも聞こえる。
■ しかし、それはない。
■ 織田正吉・絢爛たる暗号、百人一首の謎を解くー・集英社文庫の最初に、田辺聖子は「百人一首の驚き」という文章を書いているが、「この事実」がどこに書かれているか読み直そうとは思わない。
■ 勅撰和歌集がどんな構成になっているかを知っていれば、並べられているとは考えられない。
■ 部立てがある。つまり、春夏秋冬・・・と分類されている。
■ なので持統天皇の歌が一首目にあったとしても、後鳥羽院の歌がその次にあるはずはない。並べてみれはすぐ分かる。

春こそ空に 来にけらし
春すぎて 夏きにけらし

■ どちらにも「春」という言葉はあるが、持統天皇の歌は「夏」の歌に分類されていて、後鳥羽院の歌は「春」に分類されているはずだ。
  • それが、まあ、常識というものだ。
■ 推理小説の探偵は、新古今和歌集を読んだことがなくても、そう答えるだろう。
■ 一応開いて見た。新古今和歌集の「夏」の一首目に持統天皇の歌がある。二首目は後鳥羽院の歌ではない。